milet(ミレイ)『Ordinary days』の歌詞とその意味&魅力について解説していきます。
この曲は、日本テレビ系水曜ドラマ『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』の主題歌として書き下ろされた楽曲であり、7th EP『Ordinary days』としてリリースされました。
miletさんの楽曲は歌詞が英語で書かれることが多いのですが、この曲はそんなmilet楽曲の中でも数少ない、全編日本語詞で書かれた貴重な楽曲になります。
自身も歌詞に手応えを感じていると語るこの曲は、一度聴くだけでも歌詞の意味がスッと理解できるように、シンプルな言葉を意識的に使って制作されたそうです。
milet(ミレイ)公式Instagramの投稿から。
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後半ではこの楽曲の意味などについて詳しく書いているので、是非最後まで目を通してみてください!
それでは早速『Ordinary days』の歌詞紹介から書いていきます。
あくまで筆者自身が解釈したものになるので、一つの参考として受け取っていただけると幸いです。
動画解説:『Ordinary days』歌詞考察してみた
このブログの内容は下記の動画でも解説中!
milet『Ordinary days』歌詞
歌手:milet
作詞:milet
作曲:milet, Koichi Tsutaya, TomoLow
収録:7th EP『Ordinary days』
発売日:2021年8月4日(水)
願わくば、そう
悲劇よりも 喜劇よりも 見ていたいのは
奇跡のような当たり前を照らす この日常
間違いじゃない 戻ることも
許すことも 怖いけど
ふとした時に浮かぶ君に
ほどけそうな靴紐を強く結んだ
歌って 転んで
理由も覚えてないけど
最高も逆も 愛してきたんだ
Maybe もう曖昧な言葉は 必要ないんだ
ずっと
君の隣で笑うより 君に笑ってほしいのさ
欲を言えばキリがないけど
どんな言葉で伝えようとも 足りないくらい
今が愛おしいんだ
君が君でいるために そこに光が差すように
どんなときも傍にいたいんだ
この手を ずっと 離さないよ
描くなら、そう
歓声もない 正解もない ゴールの向こう
君がいるなら頑張ってみようかな
呆れそうな言い訳 でも信じたいんだ
歌って 転んで
傷も数えてないけど
「大丈夫」と嘘を重ねてきたんだ
Maybe もう曖昧な言葉は 必要ないんだ
ずっと
君の願いが叶うように
泣きたい時に泣けるように
欲を言えばキリがないけど
暗がり迷ってた日々も 太刀打ちできないほど
今が愛おしいんだ
導けなかった希望も 報われなかった昨日も
今生まれ変わるんだ きっと
この手を ずっと 離さないよ
ずっと
君の隣で笑うより 君に笑ってほしいのさ
欲を言えばキリがないけど
どんな言葉で伝えようとも
どうしようもないくらいに
愛おしいんだ
君が君でいるために
そこに光が差すように
どんなときも傍にいたいんだ
この手を ずっと 離さないよ
どんな日も きっと 輝くんだ
この手を ずっと 離さないよ
『Ordinary days』歌詞の意味&魅力
この曲のタイトル『Ordinary days』は、和訳すると”日常”という意味の言葉になります。
ここでその言葉が示すものは、日々過ごす中で忘れがちな平穏な日常の尊さ。
人は何かと波乱万丈な人生だったり、野心に燃えて突き進む人生を求めがちですが、一度立ち止まって辺りを見渡してみると、”当たり前の日常の中で当たり前のように人と繋がりあっていられることがどれだけ尊いことか”ということを再認識することができるのです。
しかしそれは残酷にも、多くの場合は当たり前の日常が奪われてから初めて気が付きます。
そしてまた平穏な日常が戻ってくると、その気付きは遥か彼方へ消えていくのです。
miletさんはこの曲を通して、1人でも多くの人がその気づきを忘れずに心に留めておけるようにと、この曲を産み落としてくれたのではないでしょうか。
公式MVの紹介
こちらがYouTubeで公開されている『Ordinary days』公式MV。
YouTube上にはmiletさん本人から下記の様なコメントが残されています。
つい見過ごしてしまいそうな、日々に隠れている美しいモノに、大切な何かに、ちゃんと気付けるように。今だからこめられるメッセージを愛を込めて歌いました。 MV、ぜひたくさん観てください。 みなさんの日々に、この曲が寄り添えますように。
ここからは歌詞考察をしていきます。
1番:歌詞の意味
まずは冒頭Aメロ部分の歌詞から。
願わくば、そう
悲劇よりも 喜劇よりも 見ていたいのは
奇跡のような当たり前を照らす この日常
ここで描かれるのは、この曲のテーマでもある”当たり前の日常の尊さ”と、それに気付いていながらもその意に反した行動をとってしまう人間の心について。
そして特に注目したいのは、”喜劇”よりも”この日常”を見ていたいと歌われていること。
苦しく辛い悲劇を見たくないのは当たり前のようにも感じられますが、主人公はそんな悲劇と同様に、特別嬉しい出来事よりも”当たり前”を大切にしたいと言っています。
きっと幸せは、平凡な日常の中にこそ沢山転がっているはず。
しかし、多くの人は喜劇や悲劇のような大きな出来事ばかりに目を向けて、いつの間にかそれらを追いかけてしまっているのです。
そしてそれは主人公自身も例外ではなく、”当たり前の日常の尊さ”を理解していても尚、その意に反してしまいそうになる自分自身に対する葛藤が、冒頭部分の”願わくば”という言葉に隠されているような気がします。
続く1番A’メロの歌詞。
間違いじゃない 戻ることも
許すことも 怖いけど
ふとした時に浮かぶ君に
ほどけそうな靴紐を強く結んだ
成長したい!何かを成し遂げたい!と上を見続けることはもちろん素晴らしいことですが、後ろを振り返って後退することだって決して悪いことでは無いのだと歌われています。
もちろん前ばかりを見て突き進んできた人たちからすると、後戻りする自分を許すということはとても恐ろしいことかもしれません。
しかしそんな時にこそ、平凡な日常は恐怖を優しく包み込んでくれるのです。
未来に希望が持てなくなったとき、お先真っ暗になったときにこそ、いつも当たり前のように傍にいてくれた人たちの存在の尊さに気づくのだと思います。
そしてそれは生きる上で大切な気付きであって、落ち込んでいるときこそ、本当に大切にすべき人たち(君)との絆を深めるチャンスなのかもしれません。
“ほどけそうな靴紐”とは、大切にすべき人たちとの関係性のことを表した言葉であって、当たり前の日常を疎かにしていると、いつか本当に大切なものを失ってしまうのだということを教えてくれているような気がします。
その後1番Bメロの歌詞が続きます。
歌って 転んで
理由も覚えてないけど
最高も逆も 愛してきたんだ
Maybe もう曖昧な言葉は 必要ないんだ
ここで歌われる”逆”というのは、”最悪”を表した言葉だと捉えました。
そして冒頭の”歌って”と”転んで”という言葉は、まさにそれぞれが”最高”と”最悪”の出来事として重ねられているのではないでしょうか。
例えばアーティストなら歌を歌える日々は最高の時間ですが、そんな日々の中で時には歌が歌えなくなってしまうときや、思い通りに制作が進まない日だってあるのです。
これまではそんな日々全てを、なんとなく愛する努力をしてきた主人公でしたが、今は自分が心から愛したいものが明確になっているということを伝えいているのだと思います。
その心から愛したいものこそが”当たり前の日常”なのです。
そして1番サビの歌詞がこちら。
ずっと
君の隣で笑うより 君に笑ってほしいのさ
欲を言えばキリがないけど
どんな言葉で伝えようとも 足りないくらい
今が愛おしいんだ
君が君でいるために そこに光が差すように
どんなときも傍にいたいんだ
この手を ずっと 離さないよ
今この瞬間もこれからも、いつまでも本当に大切にすべき人(君)と共に過ごしていたい。
君が苦しんでいる時は自分が傍で支えていたい。
なぜならば、君が笑ってくれていることが自分自身の幸せでもあるからなのです。
どんなに自分ひとりで前に突き進んだとしても、結局心のどこかにポッカリとした穴が空いてしまうということに気がついているからこその言葉なのだと思います。
愛されるより愛したい。という言葉もありますが、どんな時も傍にいたいと思える人が日常の中にいることこそが、本当の幸せというものなのかもしれません。
2番:歌詞の意味
まずは冒頭Aメロ部分の歌詞。
描くなら、そう
歓声もない 正解もない ゴールの向こう
君がいるなら頑張ってみようかな
呆れそうな言い訳 でも信じたいんだ
人生において自分自身の進む方向性を決めるとき、何かと人は称賛される道や、世間的に正しいとされる道を選びがち。
しかしこの曲の主人公は、
どうせ未来に夢を描くのならば、そんなありふれた道は選ばないのだと歌います。
周りからの称賛の声や上辺だけの肩書きを手に入れる道よりも、大切に想う人との幸せな未来が見える方向に進みたいのだと思っているのです。
もしかしたらそれは周りからすると、大きな夢から逃げるための言い訳に聴こえるかもしれませんが、主人公にとってはそれこそが人生において大切なことなのだと、心のどこかで確信しているのかもしれません。
だからこそ自分を信じて、これからも当たり前の日常を大切にして生きたいのだと、ここで決意の言葉を歌うのです。
続く2番Bメロの歌詞。
歌って 転んで
傷も数えてないけど
「大丈夫」と嘘を重ねてきたんだ
Maybe もう曖昧な言葉は 必要ないんだ
これまで生きてきた中で幾度となく自分に嘘を付き、苦しい時も悲しい時も「大丈夫」の一言で我慢してきた主人公ですが、もうそんな見せかけの言葉はいらないのだと歌います。
これまでそうやって強がってきたのは、立ち止まることや後戻りすることに対して恐怖を感じていたからでしたが、今の主人公には何も恐れるものはないのです。
なぜなら、ありふれた日常の素晴らしさ大切さに気づくことができたから。
当たり前の日常こそが、最も大切にすべき宝であることに気が付いたから。
そんな自分自身の心境の変化が、真っ直ぐに力強く描かれたパートになっています。
そして2番サビの歌詞がこちら。
ずっと
君の願いが叶うように
泣きたい時に泣けるように
欲を言えばキリがないけど
暗がり迷ってた日々も 太刀打ちできないほど
今が愛おしいんだ
導けなかった希望も 報われなかった昨日も
今生まれ変わるんだ きっと
この手を ずっと 離さないよ
1番サビ部分と同様に、身近な存在である大切な君に向けて優しい言葉が歌われます。
君の願いが叶うように、君が苦しいときには一緒に寄り添って泣けるように。
まだまだ君に伝えたいことは沢山あるけれど、とにかく明確なのは”そうやって君を想える毎日はこれまでの日々と比べ物にならないほど愛おしい”ということなのです。
当たり前の日常の尊さに気づくことが出来ると、これまでの暗い日々が嘘だったかのように、目の前が明るく照らされるのだと思います。
そして今ここにある感情をこれからもずっと心に刻んでおこうと、主人公は自分自身に強く言い聞かせているのかもしれません。
(その後続く落ちサビとラスサビ部分の歌詞は、1番サビとほぼ同様なので割愛します)
ぜひ歌詞の意味にも注目しながら、この曲『Ordinary days』を聴いてみて下さい!
平凡な日常の尊さを再確認する意味でも、定期的に振り返りながら聴きたい楽曲です。
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