Mrs. GREEN APPLE（ミセス）『ツキマシテハ』の歌詞とその意味＆魅力について解説していきます。
3rdシングル『In the Morning』の2曲目に収録された楽曲です。
“ツキマシテハ、僕は呆れている”というフレーズで締めくくられるこの曲は、主人公大森からみた世の中が真っ直ぐに表現された一曲。
様々な嘘や噂で塗り固められたこの世界に生き辛さを感じているのでしょう。
それは怒りを通り越して、もはや呆れという感情なのです。
後半ではこの楽曲の意味などについて詳しく書いているので、是非最後まで目を通してみてください！
それでは早速『ツキマシテハ』の歌詞から紹介します。
あくまで筆者自身が解釈したものになるので、一つの参考として受け取っていただけると幸いです。
動画解説：『ツキマシテハ』歌詞考察してみた
このブログの内容は下記の動画でも解説中！
Mrs. GREEN APPLE『ツキマシテハ』歌詞
歌手：Mrs. GREEN APPLE
作詞：大森元貴
作曲：大森元貴
収録：3rdシングル『In the Morning』
発売日：2016年6月15日（水）
わからない事だらけで
学ぶ事もキリないな
ああ。だからか。
気持ちが良いことなんて
そこらじゅうに散らばりすぎてる。
あの時
僕から不意に出た言葉で
大人達が困ったのは だからか。
また、はたから見れば 幸せなあの子が
嘘で拭っているのも だからか。
怒り耐える事だらけで
悲しくなるキリないな
ああ。だからか。
どうでも良いことなんて
そこらじゅうに棄てられすぎてる。
あの時
君から不意に出た言葉で
僕の何処かが傷んだのは だからか。
また、はたから見れば 不幸そうなあの子が
裕福なのも だからか。
嫌いな人は正直たくさん居る
切りたくても切れない
それでも人は向き合い続ける
君は甘えすぎている。
口から不意に出た言葉で
ヒトは悲しくなってしまうらしい
ただ、心から不意に出た言葉で
幸せも感じられるらしい
幸せに気付いていて欲しい
愛が麻痺っていく
真っ白な心が焦げてゆく
思いも麻痺っていく
ツキマシテハ、僕は呆れている
『ツキマシテハ』歌詞の意味
この曲『ツキマシテハ』は、元々ボーカルの大森くんが高校３年生のときに1番のみを制作していた楽曲とのこと。
自らの叫びやぼやき、悩みや苦しみを真っ直ぐに衝動的に言葉にしたというこの楽曲からは、主人公大森の等身大の姿が真っ直ぐに感じられます。
この世界にはそこら中に秘密が転がっている。
いつも真実は隠れていて、現実は目で見たものとはかけ離れていて、そんな世界で僕たち人間は生きているのだと気付いてしまうのです。
最後までハッピーエンドとは言えない歌詞ですが、それこそがミセスにしか歌えない唯一無二のアイデンティティーなのかもしれません。
公式音源の紹介
こちらがApple Musicで公開されている『ツキマシテハ』公式音源。
ここからは歌詞解説をしていきます。
1番：歌詞の意味
まずは冒頭Aメロ部分の歌詞から。
わからない事だらけで
学ぶ事もキリないな
ああ。だからか。
気持ちが良いことなんて
そこらじゅうに散らばりすぎてる。
この歌詞が書かれた当時、この曲の作詞を書いた主人公大森は高校３年生。
いくら学んでも解明することが出来ないような謎が、ゴロゴロと身の回りに転がっている。
分からないことだらけで、いつも真実は隠されている。
主人公大森はそんな世の中に不満や理不尽さを強く感じているのでしょう。
そして同時にこの世の中には、そんな苦しみを紛らわすように娯楽が溢れています。
幸せに生きていくためにはキリがないほどに学ばなければならないのに、多くの人はいつか学ぶことをやめ、気持ちが良い事に逃げ始めるのです。
真実を隠しておくために、分からないことを分からないままにしておくために、大人たちは気持ち良いものを辺りにバラ撒いているのだと感じているのでしょう。
続く1番サビの歌詞がこちら。
あの時
僕から不意に出た言葉で
大人達が困ったのは だからか。
また、はたから見れば 幸せなあの子が
嘘で拭っているのも だからか。
そして主人公が世の中に感じている違和感や不満を言葉に出すと、大人たちは困るのです。
隠していた秘密を大声で暴露されてしまったときのような顔をしていたのでしょう。
主人公は確信します。
この世界には、幾ら学んでも解決できないような理不尽で不公平な仕組みが存在しているのかもしれないということに。
みんなみんなバラされたくない秘密を抱えて生きているんだということに。
そう考えると納得できてしまうのです。
はたから見れば幸せそうなあの子が、なぜいつも嘘ばかり付いているのかという謎も。
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2番：歌詞の意味
2番Aメロ部分の歌詞から。
怒り耐える事だらけで
悲しくなるキリないな
ああ。だからか。
どうでも良いことなんて
そこらじゅうに棄てられすぎてる。
この世界にはキリがない程に、悲しいことや怒りを覚えるような事が転がっている。
そう感じる中でまた１つ腑に落ちることがあります。
それは、怒りの矛先が多すぎるがゆえに、どうでも良さそうに見えるちっぽけな悲しみはそこら中に置き去りにされているということ。
大きすぎる痛みがありすぎて、小さな痛みなんてどうでも良くなってしまうのです。
そして2番サビの歌詞がこちら。
あの時
君から不意に出た言葉で
僕の何処かが傷んだのは だからか。
また、はたから見れば 不幸そうなあの子が
裕福なのも だからか。
悪気があって発した言葉でなくても、人は不意に出た言葉に傷ついてしまうことがある。
しかし、もちろん誰もその事実には気づきません。
いつも真実は隠れていて、現実は目で見たものとはかけ離れていて、そんな世界で僕たち人間は生きているのだと気付きます。
そう考えるとはたから見れば不幸そうなあの子が、実は裕福な生活を送っていることにも納得できてしまうのです。
その後Cメロの歌詞が続きます。
嫌いな人は正直たくさん居る
切りたくても切れない
それでも人は向き合い続ける
君は甘えすぎている。
正直言って嫌いな人はたくさんいる。
それが主人公の本音。
嫌いな人のことは”嫌いだから”と切り捨てられれば良いのだけど、何故かそれが出来ない。
それは主人公大森の心の優しさなのです。
どんなに嫌いな人でも、どんなに合わないなと感じる人であっても、その何処かに人間らしい優しさや温かさを感じられるのではないかと、その人に向き合い続けているのでしょう。
しかしそんな僕たちの態度に君たちは甘えすぎているんだよと、最後は強い嫌悪の言葉を言い放っていきます。
続く落ちサビの歌詞がこちら。
口から不意に出た言葉で
ヒトは悲しくなってしまうらしい
ただ、心から不意に出た言葉で
幸せも感じられるらしい
幸せに気付いていて欲しい
誰かが悪気もなく不意に出した言葉で、人は簡単に傷ついたり悲しくなったりする。
しかしそんな現実を受け止めながらも、その不意に出た言葉で幸せを感じられることもあるのだということを知ってほしいと歌います。
言葉は人を攻撃する棘になることもあれば、幸せを届けてくれることだってあるのです。
それなのになぜ人は、その幸せを与えることをせず棘ばかりを投げつけるのだろうか。
幸せを届けるその役割にもっと気付いて欲しいと願っているのに。
最後はラスサビで終わります。
愛が麻痺っていく
真っ白な心が焦げてゆく
思いも麻痺っていく
ツキマシテハ、僕は呆れている
こんなにも複雑で理不尽な世の中を生きていると、すこしずつ感覚が鈍ってくるのです。
大切なことを見失ってしまうのです。
愛ってなんだっけ？
優しさってなんだっけ？
真実はどこにあるんだっけ？
真っ白だった心が少しずつ少しずつ黒く染まっていくのでしょう。
そんな世界に呆れている主人公からの、嘆きのメッセージが最後まで繰り返し歌われます。
歌詞の意味をじっくりと心に刻みながら、この曲『ツキマシテハ』を聴いてみて下さい！
多くの人が抱えている悩みや苦しみを代弁してくれているかのような楽曲です。
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