藤井風(Fujii Kaze)『風よ』の歌詞とその意味&魅力について解説していきます。
1stアルバム『HELP EVER HURT NEVER』の9曲目に収録された楽曲です。
藤井風本人の言葉を借りると、
自分のルーツの1つである昭和歌謡を全面に押し出した1曲とのこと。
哀愁漂うどこか切なさを感じさせる作品。
こちらが『風よ』収録の1stアルバムのジャケット写真。
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後半ではこの楽曲の意味などについて詳しく書いているので、是非最後まで目を通してみてください!
それでは早速『風よ』の歌詞紹介から書いていきます。
あくまで筆者自身が解釈したものになるので、一つの参考として受け取っていただけると幸いです。
藤井風『風よ』歌詞全文
歌手:藤井風(Fujii Kaze)
作詞:藤井風(Fujii Kaze)
作曲:藤井風(Fujii Kaze)
収録:1stアルバム『HELP EVER HURT NEVER』
発売日:2020年5月20日(水)
暮れる 町の侘しさも
変わる 人の空しさも
全部 乗せて風は行く
流れゆく 雲に乗る
今日の 悲しみを乗せて
明日の 喜びを運んで
全部 風が連れてゆく
或るべき場所へ
吹き荒れて 流れ流れ
今はもうこんなところ
飛ばされて ゆらり揺られ
ふと思う ここはどこ
祈る どうか導いて
願う どうぞ連れて行って
握る 手は離さないで
胸はって 飛んで行かせて
風よ ここへ来て
私だって 行きたいけど
飛べない この鳥は
宙に舞って
急に落ちて
傷だらけの羽広げるだけ
吹き荒れて 流れ流れ
今はもうこんなところ
飛ばされて ゆらり揺られ
ふと思う ここはどこ
祈る どうか導いて
願う どうぞ連れて行って
握る 手は離さないで
胸はって 飛んで行かせて
『風よ』歌詞の意味&魅力
この曲『風よ』は、神様を「吹く風」に重ね合わせて、或るべきところに導いてほしいと願う祈りの歌だとのこと。
徐々に徐々にクライマックスに向けて盛り上がる楽曲構成になっています。
公式音源の紹介
こちらがYouTubeに投稿されている『風よ』公式音源フルバージョン。
心落ち着く温かい曲になっています。
イントロのピアノ部分が、これでもかというほどの切なさを醸し出している楽曲です。
藤井風のやさしい歌声が印象的。
ここからは歌詞解説をしていきます。
1番:歌詞の意味
まずは冒頭Aメロ部分から。
暮れる 町の侘しさも
変わる 人の空しさも
全部 乗せて風は行く
流れゆく 雲に乗る
この部分は、全体を通し切なさや寂しさを表現したパートになります。
“侘しい”というのは孤独だったりみすぼらしかったりする様子を表す言葉です。
“人の空しさ”というのも同じ様なことを表しています。
人間誰しも抱えている孤独や、町の寂しげな町の空気をも風はどこかに連れ去っていってくれるという様な意味。
『風』というのは、ある時は孤独をも取り払ってくれる神様の様な存在であることを表現しているのだと思います。
続くBメロ部分の歌詞。
今日の 悲しみを乗せて
明日の 喜びを運んで
全部 風が連れてゆく
或るべき場所へ
ここでは冒頭の切ない表現とは真逆の”喜び”という言葉が登場します。
『風』という神様は、ただ悲しみを取り去ってくれるだけの存在ではないこと。
ある時は喜びだって運んできてくれるんだと歌っています。
悲しみも喜びも全部まとめて運んでくれる。
そしてただ運ぶだけではなく、皆が納得いく様な満足できる様な場所へ導いてくれるんだということです。
まさに神様の様な意味合いですよね。
そしてサビ部分の歌詞。
吹き荒れて 流れ流れ
今はもうこんなところ
飛ばされて ゆらり揺られ
ふと思う ここはどこ
サビ部分は、風に導かれていく様子を表現する歌詞になっています。
流れに身を任せてあるがままの状態でいれば、意外と早く遠くまで連れて行ってくれるのが『風』というものです。
どこかも分からないところに降り立つけど、多分そこが本来或るべき場所。
人間は知らず知らずに風に逆らおうとしてしまう。
だから苦しんだり悲しんだりしてしまうのかもしれませんね。
1番は風について書かれた歌詞が多く出てきましたが、2番の歌詞は人間側の心情や情景が描かれる歌詞が多く登場します。
2番:歌詞の意味
まずは冒頭部分から。
祈る どうか導いて
願う どうぞ連れて行って
握る 手は離さないで
胸はって 飛んで行かせて
このパートはまさに人間の願いが書かれています。
もしかしたら主人公は今、孤独を感じたり悲しみを感じたりしているのかもしれません。
そんな現状からどうか連れ出してほしい。胸張って生きれる様な人間にしてほしい。
そんなことを『風』に訴えている様子が描かれています。
そしてクライマックスに向けた落ちサビ部分の歌詞。
風よ ここへ来て
私だって 行きたいけど
飛べない この鳥は
宙に舞って
急に落ちて
傷だらけの羽広げるだけ
待つことしかできない自分。
“飛べない鳥”というのは主人公のこと。
自分からその『風』を迎えにいくことはできないけど、必ず待っていれば『風』がやってきて或るべき場所に導いてくれる。
欲を出してしまえば多分『風』乗ることはできない。むしろ自分自身を傷つけてボロボロになってしまうだけなのかもしれません。
歌詞とメロディがこれでもかというほどマッチして、聴く人の心を一気に『風よ』の世界観に引き込んできます。
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曲全体を通して、“ありのままの姿で生きること”その大切さを歌っている気がします。
そして同時にその難しさも。
知らず知らずの内に欲や感情にのしがらみの中で生きることを選択してしまっている、そんな自分に気づける楽曲です。
深い人生哲学が描かれた一曲。
是非歌詞の意味を追いながら、『風よ』の世界観を楽しんでみてください!
新しい発見があるかもしれません。
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『風よ』収録のアルバム紹介
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