Aimer(エメ)『Black Bird』の歌詞とその意味&魅力について解説していきます。
15thトリプルA面シングル『Black Bird/Tiny Dancers/思い出は奇麗で』の1曲目に収録された一曲。
この曲は、映画『累-かさね-』の主題歌として書き下ろされました。
自分と他人を比べることで生まれてくる『劣等感』という感情が力強く描かれた、エモーショナルでクールな楽曲に仕上がっています。
Aimer公式Twitterアカウントのツイートから。
ついに「Black Bird」MVをみなさんへ!!????
映画『累-かさね-』から、土屋太鳳さんと芳根京子さんの珠玉のシーンを散りばめたMVです。感謝とともに。あなたに観てほしい!https://t.co/NrACf7SyY0
「Black Bird」は9月3日(月)から先行配信です。リリースまでもうすこし! pic.twitter.com/FAK6Rlu53l— Aimer&staff (@Aimer_and_staff) August 30, 2018
後半ではこの楽曲の意味などについて詳しく書いているので、是非最後まで目を通してみてください!
それでは早速『Black Bird』の歌詞紹介から書いていきます。
あくまで筆者自身が解釈したものになるので、一つの参考として受け取っていただけると幸いです。
Aimer『Black Bird』歌詞
歌手:Aimer
作詞:aimerrhythm
作曲:飛内将大
収録:15thシングル『Black Bird/Tiny Dancers/思い出は奇麗で』
発売日:2018年9月5日(水)
小さな頃の小さな願いは
誰のためにどんどん大きくなった?
Everyone never knows
重ね続け過ぎた嘘に
No one finds me
分からなくなるよ
Black Bird
すぐに堕ちていきそうだ
まるで一人のステージ
まっ暗闇で声を枯らすよ I cry
きっと空の飛び方なんて
誰も教えてくれなかったよ
まっさかさまに海の底へ I fall
愛されるような 誰かになりたかっただけ
あなたの瞳(め)なら
歪んだ世界の何もかもが どんなに綺麗だろう
いつか叶うと 探し続けてきた朝に
No one finds me
戸惑いながら
Black Bird
ふいに消えていきそうだ
急に光だす景色
真っ赤な太陽 羽を溶かすの? I fly?
こんな声の鳴き声なんて
誰も気づいてくれなかったよ
まっくろこげに 身を焦がして
愛を抱きしめるような あなたになりたかっただけ
すぐに堕ちていきそうだ
ふいに消えていきそうで
まっ暗闇で声を枯らすよ I cry
ずっと空の飛び方なんて
誰も教えてくれなかったよ
まっさかさまに幻(ゆめ)の淵へ I fall
愛されるような 誰かになりたかっただけ
『Black Bird』歌詞の意味
この曲のタイトル『Black Bird』は、誰の心の中にも潜んでいる愛されたい気持ち、そして劣等感からくる他人羨む嫉妬心を表現した言葉。
苦しみもがく中でも必死に生きようとする、そんな様子を象徴するのが『黒い鳥』です。
欲望に溢れた生々しい人間模様が鮮明に伝わってくるような楽曲となっています。
胸を締め付けるような重いサウンドとAimerの歌声が絶妙にマッチした、エモーショナルなロックナンバー。
公式MVの紹介
こちらがYouTubeで公開されている『Black Bird』公式MV。
このMVは映画『累-かさね-』とのコラボレーション作。
映画本編で描かれる名シーンが、これでもかというほど詰め込まれた映像作品です。
主演を勤めた土屋太鳳さんと芳根京子さんの圧倒的な演技力が、観る人を一気に映画そして楽曲の世界観へと引き込んでいきます。
映画『累-かさね-』のブラックシンデレラストーリの世界へ。
ここからは歌詞解説をしていきます。
1番:歌詞の意味
まずは冒頭Aメロ部分から。
小さな頃の小さな願いは
誰のためにどんどん大きくなった?
小さい頃の誰かを羨む気持ち。
“あの子のように”なりた。
私”も”あれが欲しい。
今も変わらないそんな嫉妬心は、なぜここまで大きくなってしまったのか。
それは紛れもなく自分の欲望のため。
自らの劣等感からくる尽きることの無い欲が、少しずつ少しずつ積み重なり手に負えない大きさにまで膨らんでいくのです。
続くBメロ部分の歌詞。
Everyone never knows
重ね続け過ぎた嘘に
No one finds me
分からなくなるよ
Black Bird
そして本心を覆い隠すように嘘に嘘を重ねることで、その行き過ぎた劣等感や嫉妬心から自分の身を守ってきました。
その結果主人公は”自分”というものを見失ってしまうのです。
嘘で固められた私。
そんな主人公のことを他人が理解することはおろか、自分自身ですら”本当の自分”のことを理解できなくなってしまうのです。
誰も手を差し伸べることのできないほど、深く暗い闇の中を彷徨う主人公が『黒い鳥』として表現されています。
そしてサビ部分がこちら。
すぐに堕ちていきそうだ
まるで一人のステージ
まっ暗闇で声を枯らすよ I cry
きっと空の飛び方なんて
誰も教えてくれなかったよ
まっさかさまに海の底へ I fall
愛されるような 誰かになりたかっただけ
出口の見えない暗闇の中を、必死に飛び回ろうとする”黒い鳥”。
そこはまるで誰もいないかのような孤独な世界。
自分ですら自己を認識できない主人公が真っ暗闇の中で、どうにか生き延びようと泣き叫びもがきます。
しかし過去の記憶を辿るも、空の飛び方すら教わったことはありません。
自由に飛べるはずもなく、海の底の方(暗闇の中)にさらに深く堕ちていくのです。
主人公の願いはただ1つ。
“愛されるような誰かになりたい”
ただそれだけなのに。
2番:歌詞の意味
2番ではこれまで1人だった主人公の前に、太陽のような存在が現れます。
まずはAメロ部分から。
あなたの瞳(め)なら
歪んだ世界の何もかもが どんなに綺麗だろう
主人公が生きるのは真っ暗な世界。
何もかもが歪んで見える、ひとりぼっちの世界。
そこでようやく1人の姿を発見するのです。
主人公が感じる劣等感の先にいるあなたの瞳なら、この世界をも鮮やかに見えているはず。
その羨望の気持ちからまた、強い嫉妬心が生まれます。
続くBメロの歌詞。
いつか叶うと 探し続けてきた朝に
No one finds me
戸惑いながら
Black Bird
暗闇の中でようやく出会えた姿に、今回はこれまでとは違った感情も同時に抱きます。
この人は、これまで必死に暗闇の中で探し続けた私の光なのかもしれない。
そう感じた主人公(黒い鳥)は、戸惑いながらも彼女に向かって飛び立つのです。
そしてサビ部分がこちら。
ふいに消えていきそうだ
急に光だす景色
真っ赤な太陽 羽を溶かすの? I fly?
こんな声の鳴き声なんて
誰も気づいてくれなかったよ
まっくろこげに 身を焦がして
愛を抱きしめるような あなたになりたかっただけ
消えてしまう前に近づきたい主人公の思いとは裏腹に、彼女は想像以上にエネルギーを持った、まるで太陽のような人でした。
近づけば近づくほど、主人公の翼を溶かしてしまいそうな力強さ。
それでもこれまで誰も気づいてくれなかった自分の声に気づいてくれた人に、どうにかして近づきたい。
すでに黒い鳥は、太陽の炎で真っ黒焦げになってしまうことなんてかまいません。
失うものはもう無い。
それほど自分自身に絶望していました。
私も太陽のようにたくさんの人に愛されたい。
ただそれだけが変わらぬ主人公の意志。
最後はラスサビが続いて終わります。
すぐに堕ちていきそうだ
ふいに消えていきそうで
まっ暗闇で声を枯らすよ I cry
ずっと空の飛び方なんて
誰も教えてくれなかったよ
まっさかさまに幻(ゆめ)の淵へ I fall
愛されるような 誰かになりたかっただけ
気を抜けばさらに深い暗闇の中に堕ちてしまいそうで、見つけた光はすぐに消えてしまいそうで、孤独の中で必死にもがき続けるしかない主人公。
目の前は真っ暗な暗闇で空の飛び方すらもよくわからず、また深い幻の世界へ堕ちていく。
その繰り返しの中をまた生きるのです。
“愛されたい”
“あなたのようになりたい”
ただそれだけなのに。
その尽きることのない欲望が、果てしない暗闇の中に主人公を誘っていきます。
“自分”とは何か?
そんな問いを改めて考えさせてくれるような楽曲となっています。
ぜひ歌詞の意味をじっくりと味わいながら『Black Bird』を聴いてみて下さい。
誰しもの心の中に住んでいる“黒い鳥”が、何かを感じ取るかもしれません。
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