Mrs. GREEN APPLE(ミセス)『ゼンマイ』の歌詞とその意味について考察していきます。
この曲は、「疲れた心のゼンマイ」を手のひらで温め直すように、自己嫌悪と優しさの間で揺れる”僕”が、世界を見つめ直すまでを描いた、初期ミセスの核心が光る一曲です。
本記事では、歌詞に込められたメッセージをフレーズごとに丁寧に読み解き、楽曲全体を通じて伝わる深い意味を探っていくので、ぜひ最後までご覧ください!
あくまで筆者自身が解釈したものになるので、一つの参考として受け取っていただけると幸いです。
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Mrs. GREEN APPLE『ゼンマイ』歌詞
歌手:Mrs. GREEN APPLE
作詞:大森元貴
作曲:大森元貴
収録:3rdミニアルバム『Variety』
発売日:2015年7月8日(水)
間違いなんて無いから
思った様に動きなさいよ
人を傷つけることは無いよう 心がけて
恥かいてもう嫌になって
そうやって布団に逃げ込んだら
転寝(うたたね)の調子でゼンマイが
錆びついていくばかり
人間なんかは 皆知らないし
不思議なラッパは破滅のメロディ
どこから出てくる正義のヒーロー
まさか まさか この世界は
この世界は
報われない気持ちが続いていく毎日で
救われない人達がいるのが現実で
笑って泣いて溜めては吐いて
霞みゆくこの僕の世界
躓(つまず)き転んで怪我して立って
曇は無い この僕の世界
おはよう 今日もいい日ね
笑って朝日を迎えるんだ
そしたらちょっと今日がね
憂鬱じゃなくなるんだ
どうしたの そんな顔して
期待をしすぎると 負けるんだ
そういえば今日の今日まで
勝利したことはなかった
人間なんかに なりたくないし
不思議な音色で微笑むメロディ
どこから出てくる黒幕ボスさん
まさか まさか この世界は
この世界は
交わらない思いが棘になる毎日で
救われない気がしてならない僕は弱虫で
笑って泣いて溜めては吐いて
霞みゆくこの僕の世界
泣いて泣いて笑って泣いて
素晴らしいよ その君の世界
報われない気持ちが続いていく毎日で
救われない人達がいるのが現実で
笑って泣いて溜めては吐いて
霞みゆくこの僕の世界
泣いて泣いて笑って泣いて
素晴らしいよ その君の世界
『ゼンマイ』歌詞の意味&楽曲背景
この曲『ゼンマイ』は、弱さを直視する勇気と、他者を祝福する優しさを同時に携えた歌です。
世界を白黒で裁かない態度、反復と呼吸で心のゼンマイを巻き直す知恵、そして最後に「君の世界」を讃える視線。どれも大森君の詞の核心であり、後年の代表曲へつながる大切な起点となっています。
今日が少し曇って見えるとき、この歌は”見方”を静かに変えてくれます。あなたの世界も、きっと素晴らしいと、そう言い切るための練習曲として、何度でも聴き返したくなる一曲です。
公式音源の紹介
公開されている公式音源がこちら。
ここからはフレーズごとに歌詞考察をしていきます。
1番:歌詞の意味
まずは1番Aメロの歌詞。
間違いなんて無いから
思った様に動きなさいよ
人を傷つけることは無いよう 心がけて
恥かいてもう嫌になって
そうやって布団に逃げ込んだら
転寝(うたたね)の調子でゼンマイが
錆びついていくばかり
冒頭で語り手は、「間違ってないよ/思った通りに動きなさい」と、自分自身に語りかけています。この強い口調は、誰かを叱っているわけではなく、追い詰められた自分をなんとか支えようとする”心の中の保護者”のような響きがあります。
さらに「人を傷つけないように気をつけて」と付け加えることで、「自由に生きるには、他人を傷つけないという配慮が必要だ」とも伝えてくれているように感じました。ここに、自由とはただの衝動ではなく、「誰も傷つけないこと」とセットで考える、Mrs. GREEN APPLEらしい視点が表れています。
しかしそのすぐ後には、「恥をかいて」「布団に逃げ込んだ」という描写が続きますが、これは、理想の自分と現実の自分とのギャップをはっきりと見せているのではないでしょうか。「恥」は、他人の目を気にしてしまう気持ちの表れであり、「布団」は外の世界と距離をとるための避難場所のようなものとして描かれているのだと思います。
そしてその後に登場するのが、曲のタイトルにも関わる”ゼンマイ”というモチーフです。
「うたた寝しているうちに、ゼンマイが錆びついていく」という表現は、ゼンマイを”心の機械”や”胸の奥で動いているバネ”のように見立てています。つまり、眠っている間や現実から逃げている間にも、自分を動かす力は少しずつ失われていく、ということではないでしょうか。「うたた寝」という柔らかい言葉と、「錆びつく」という冷たく硬い言葉が並ぶことで、ほっとする感情と、確実に疲れていく現実とが同時に伝わってきます。
大森君の初期の歌詞には、優しい言葉で自分を守ろうとしながらも、その言葉だけではどうにもならない現実も一緒に描かれる、という特徴があります。理想だけでは前に進めないし、逃げているだけでも心のゼンマイは錆びてしまう。そんな矛盾の真ん中に立ち続ける視点が、このAメロには込められているのだと感じました。
続く1番Bメロの歌詞。
人間なんかは 皆知らないし
不思議なラッパは破滅のメロディ
どこから出てくる正義のヒーロー
まさか まさか この世界は
この世界は
ここで歌詞の語り口が、急におとぎ話のような表現に変わります。
ラッパといえば本来は、朝の起床や行進の合図を知らせる前向きな音ですが、ここではなんと「破滅」を知らせるものとして描かれています。この”希望の合図”と”終わりのしるし”が重なることで、日々のニュースや周囲の意見に心が不安定になるような感覚が、音として聞こえてくるように感じられました。
次に出てくる「どこから出てくる正義のヒーロー」という言葉は、「誰かが助けてくれるかもしれない」という期待を表しています。しかし、そのすぐ後に繰り返される「まさか まさか この世界は…」というフレーズは、途中で言葉が止まってしまい、はっきりとは語られません。
この”まさか”という言葉は、驚きや疑いを表すだけでなく、「もしかして、でも…」という曖昧さも含んでいます。ここでは、世界がどうなっていくのかはっきり分からないという、不確かさや不安をそのまま音のリズムに乗せられているのだと感じました。
大森君はここで、はっきりとした答えを出さず、問いかけの形のまま次のサビへとバトンを渡します。聴いている私たちは、まるで急ブレーキをかけたあとのような余韻を残したまま、一気にサビへ引き込まれていくのです。
そして1番サビの歌詞。
報われない気持ちが続いていく毎日で
救われない人達がいるのが現実で
笑って泣いて溜めては吐いて
霞みゆくこの僕の世界
躓(つまず)き転んで怪我して立って
曇は無い この僕の世界
サビは「報われない気持ち」「救われない人達」と、ストレートな言葉で始まります。ここで大切なのは、この曲が「個人の苦しみ」と「社会全体の苦しみ」を同じ場所に置いているということではないでしょうか。まず「自分がつらい」と語ったあとに、「救われない人たち」に目を向けることで、「痛みは自分だけのものではない」と示しているのです。
続く「笑って泣いて溜めては吐いて」という繰り返しのフレーズでは、感情の起伏と呼吸の動きを重ねています。笑ったり泣いたりしながら感情をため込み、そして吐き出す。その流れは、まるで呼吸のように、人生における自然なリズムとして描かれています。
そして「霞みゆくこの僕の世界」という表現は、「世界がかすんで見える=自分自身の姿や気持ちがよく分からなくなっている」ことを表した言葉。しかしこの霞みは、ただのネガティブな感情ではなく、「現実がぼやけて見える感覚」をうまく言い表した比喩ではないでしょうか。
そのあとに続く「躓き転んで怪我して立って」という動詞の列挙は、心よりも体が先に覚えている「立ち直るための順番」を示しています。つまり、失敗して、傷ついて、それでも立ち上がるという、人間の根本的な回復の力を表しているのだと思います。
最後の「曇は無い この僕の世界」という一行は、とても印象的なひねり。「外の天気(運の良し悪し)」ではなく、「自分の心の中の曇りが晴れた」と言い切っているのではないでしょうか。Aメロでは弱さや迷いを抱えていた主人公が、それでもなお前を向こうとしている。この「ぬるく、でも確かな前向きさ」こそが、この曲の中心にあるのだと思います。
2番:歌詞の意味
2番Aメロの歌詞。
おはよう 今日もいい日ね
笑って朝日を迎えるんだ
そしたらちょっと今日がね
憂鬱じゃなくなるんだ
どうしたの そんな顔して
期待をしすぎると 負けるんだ
そういえば今日の今日まで
勝利したことはなかった
2番は、「朝の挨拶」から始まり、日常の中へと戻っていく様子が描かれています。
「おはよう 今日もいい日ね」と、自分で声に出してみる。その言葉は、占いや自己啓発のように前向きになろうと強く意識するものではなく、まずは声にしてみることで、気持ちの向きを少しずつ整えようとする動作です。言葉が先にあって、そのあとから気持ちが少しずつついてくる。そんな自然な流れが、とてもリアルですよね。
しかしその直後には、「期待をしすぎると 負けるんだ」「今日の今日まで 勝利したことはなかった」と、自分を少しからかうような言葉が続きます。「期待すること」と「勝ち負け」という、世の中のよくある価値観を一度受け入れたうえで、それに振り回されずにいたいという気持ちがにじみ出ています。
1番では”自分を励ますこと”に重きが置かれていましたが、2番では”自分の心の調子を整えること”に重点が移っているように感じました。良い日になるようにと願うのではなく、「良い日だった」と感じられるように、自分の気持ちを少しずつ整えていく。そんな日々の心の作法が、ここでは繰り返されているのではないでしょうか。
続く2番Bメロの歌詞。
人間なんかに なりたくないし
不思議な音色で微笑むメロディ
どこから出てくる黒幕ボスさん
まさか まさか この世界は
この世界は
「人間なんかに なりたくないし」というフレーズは、「人間って、矛盾だらけで、ときには人を傷つける存在だよね」という思いが込められていて、そんな”人間らしさ”から少し距離を置きたい、という気持ちが表れているように感じました。
そのあとに出てくる「不思議な音色で微笑むメロディ」は、1番に出てきた「破滅のメロディ」の逆のイメージです。1番では、外の世界から聞こえてくるラッパの音が不安をかき立てていましたが、ここでは、自分の内側から響くメロディがそっと笑顔をつくります。音楽が、僕自身を癒す力として描かれているのではないでしょうか。
さらに「どこから出てくる黒幕ボスさん」という言葉づかいも印象的です。「ボス」にわざわざ”さん”を付けることで、ちょっとしたユーモアが生まれています。これは、理不尽な出来事や世界の裏にある陰謀のようなものを、ただ重く受け止めるのではなく、あえて少し笑いをまぜて見つめることで、自分が飲み込まれないようにする工夫とも言えそうです。
そしてまた、「まさか まさか この世界は…」という言葉が繰り返されます。世界は”良い”とか”悪い”の一言では説明できないし、簡単には整理できない。その「どうにも整理がつかない感じ」のまま、私たちは生きていくしかない。そのためらいの美しさが、次のサビへとつながり、新しい色合いを帯びて響いていきます。
そして2番サビの歌詞。
交わらない思いが棘になる毎日で
救われない気がしてならない僕は弱虫で
笑って泣いて溜めては吐いて
霞みゆくこの僕の世界
泣いて泣いて笑って泣いて
素晴らしいよ その君の世界
2番では、「交わらない思いが棘になる」という歌詞が、コミュニケーションの難しさを的確に描いています。お互いが「自分の正しさ」を主張しすぎると、逆に共通点が見つからなくなってしまう。そのぶつかり合いが”棘”として表れるのではないでしょうか。1番のサビでは「社会」を大きなテーマとしていましたが、2番では「他者と自分」というより近い距離の関係に焦点が移ります。
「救われない気がしてならない僕は弱虫で」という言葉には、自分の弱さを認める気持ちが表れています。しかしここでの”弱さ”は、負けやダメさを意味するものではなさそうです。むしろ、自分の弱さを正直に見つめ、言葉にできること自体が、人とのやさしい関係を築く第一歩になる。そんな考え方が込められているように感じました。
そして何より印象的なのが、「素晴らしいよ その君の世界」という一行。これまで「僕の世界」を中心に語られてきた歌が、ここで初めて「君の世界」に目を向け、その価値を認める言葉をかけています。1番では、自分の心の中を整えることで精一杯だった僕が、2番では他者の存在を大切に思えるようになっている。これこそが、この曲全体を貫く成長のラインではないでしょうか。
問題がすべて解決したわけではありませんが、それでも「君の世界は素晴らしい」と言える余裕が生まれた。その小さな変化が、Mrs. GREEN APPLEの”弱さを持ったまま共に生きる”というまなざしを象徴しているのだと思います。
ラスサビの歌詞で終わります。
報われない気持ちが続いていく毎日で
救われない人達がいるのが現実で
笑って泣いて溜めては吐いて
霞みゆくこの僕の世界
泣いて泣いて笑って泣いて
素晴らしいよ その君の世界
ラストでは、1番のサビの言葉がもう一度繰り返されます。しかし、それは単なる繰り返しではありません。同じように見えて、意味は変わっています。なぜなら、聴いている”僕たち”は、2番で「君の世界は素晴らしい」と認める経験をすでにしているからです。
もう一度「報われない」「救われない」と歌っていても、それはただの諦めではありません。むしろ、お互いの世界を大切に思うまなざしが、その言葉の背景ににじんでいます。そして最後にもう一度、「素晴らしいよ その君の世界」と歌うことで、この曲は「自分を癒す歌」から、「互いを認め合う歌」へと、静かに姿を変えるのです。
このラストの構成の素敵な点は、「誰かを救うよ」といった大げさな約束も、「これをすれば解決する」といった答えも提示していないところにあります。代わりに歌が教えてくれるのは、感情との向き合い方(「笑って泣いて溜めては吐いて」)と、視線の向け方(”自分”から”君”へ)だけ。
それだけのことだからこそ、私たちが日々の中に持ち帰れるメッセージになるのではないでしょうか。耳に残るこの繰り返しは、実際の生活にも使える、ささやかな優しさのルールとして心に残ります。
ぜひ歌詞の意味にも注目しながら、この曲『ゼンマイ』を聴いてみて下さい!
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