緑黄色社会(リョクシャカ)『幸せ』の歌詞とその意味&魅力について解説していきます。
2nd EP『幸せ EP』の表題曲として収録された一曲。
発売された2019年の約2年前から完成していた楽曲であり、緑黄色社会がリード曲としてリリースした初めてのバラード作品です。
幸せの裏に見え隠れする、拭えない不安までを描いたラブソング。
緑黄色社会公式インスタグラムに投稿された『幸せ EP』のジャケット写真がこちら。
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後半ではこの楽曲の意味などについて詳しく書いているので、是非最後まで目を通してみてください!
それでは早速『幸せ』の歌詞紹介から書いていきます。
あくまで筆者自身が解釈したものになるので、一つの参考として受け取っていただけると幸いです。
緑黄色社会『幸せ』歌詞全文
歌手:緑黄色社会
作詞:長屋晴子
作曲:長屋晴子
収録:1st EP『幸せ EP』
発売日:2019年5月29日(水)
少し前の私と話が出来るなら
こんな事想像していたかと
口を滑らせてしまうと思う
小股で歩くその姿を
もうずっと後ろから見ていたから
歩幅は違えど同じ速度で歩くのが
可笑しくて 可笑しくて
幸せがこぼれそう
あなたが好むもの
あなたが嫌うもの
初めはこんなに知らなかった
案外わがままなあなただった
それでも繋ぐこの右手は
ただぎゅっと力を込め握っても
隙間ができる程勝てやしない大きさで
愛しくて 愛しくて
幸せを噛み締めてる
2人で開けた重たいドアから
差し込んだ白い光がずっと永く伸びて
足元を照らし続けてくれる
私たち 大丈夫だね
本当にそう思ったの
あなたが笑うその姿を
もうずっと隣で見たかったの
これから先も見ていたいの
もう離さないから離さないでね
小股で歩くその姿を
もうずっと後ろから見ていたから
歩幅は違えど同じ速度で歩くのが
可笑しくて可笑しくて
私 幸せだよ
少し前の私と話が出来るなら
必ずその手を離さないでと
口を滑らせてしまうと思う
『幸せ』歌詞の意味&魅力
この曲『幸せ』は、作詞を手がけたボーカルの長屋自身の等身大のラブソング。
まっすぐな歌詞が聴く人の心に突き刺さるような楽曲になっています。
『幸せ』じゃない部分も、そこに辿り着くまでに歩んできた過程も、全部含めて『幸せ』。
この曲のタイトルには、そんな思いが詰め込まれているようです。
公式MVの紹介
こちらがYouTubeに投稿されている『幸せ』公式MV。
『幸せ』のMVは、光を切り取る映像作品を得意とする林響太朗監督の元で制作されました。
林監督はこの他にも、星野源やMr.ChildrenなどのMVも手がける映像作家です。
今回のMVでは、薄暗い空間演出とそこに差し込む光の共存によって、どこか儚げな世界観がこれでもかというほど表現されています。
ここからは歌詞解説をしていきます。
この曲はよくある楽曲構成とは違い、Aメロの後にサビが続く楽曲です。
1番:歌詞の意味
まずは冒頭のAメロ部分。
少し前の私と話が出来るなら
こんな事想像していたかと
口を滑らせてしまうと思う
この部分は”少し前の私と話が出来るなら“というフレーズで始まり、”口を滑らせてしまうと思う“というフレーズで終わりますが、この曲全体も同じフレーズで始まり、そして終わります。
この後に続く歌詞部分で、
“こんな事想像していたか”というフレーズについて詳しく描かれていく構成。
それがまさに、この曲のタイトルにもなっているような、主人公が感じている『幸せ』の内容になります。
続くサビ部分の歌詞。
小股で歩くその姿を
もうずっと後ろから見ていたから
歩幅は違えど同じ速度で歩くのが
可笑しくて 可笑しくて
幸せがこぼれそう
“ずっと後ろから見ていた“という歌詞では、主人公が”ずっと片思いをしていた過去“のことを表現しています。
そしてその後に続く歌詞で”同じ速度で歩く“という言葉を使うことで、”今は片思いだった人と結ばれている“ということを表現しているようです。
対比を上手く使った表現ですよね。
“可笑しくて“という部分では、“まさか自分がこの人と一緒に入れるなんて”というような驚きの感情が詰め込まれています。
幸せが溢れ出ているのがバレてしまいそうなほど嬉しい。
そんな喜びが伝わってくる歌詞です。
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2番:歌詞の意味
そして早くも2番に入っていきます。
あなたが好むもの
あなたが嫌うもの
初めはこんなに知らなかった
案外わがままなあなただった
ここでは、好きな人の嫌いな一面を歌っています。
主人公のまっすぐで等身大な心情を描いた大切なパート。
“案外わがままなあなただった“という言葉、ここでは”想定外の気づきだった“というようなニュアンスが込められています。
そして2番のサビ部分。
それでも繋ぐこの右手は
ただぎゅっと力を込め握っても
隙間ができる程勝てやしない大きさで
愛しくて 愛しくて
幸せを噛み締めてる
直前で嫌な部分を知ってしまった主人公ですが、それでも力強く彼の手を握ります。
嫌な一面を発見していく過程、そんな時間も全部含めて主人公は『幸せ』だと感じているようです。
“隙間ができる程糧やしない大きさ“という言葉で、その彼の存在の大きさ(彼の必要性)を表現しているように感じます。
これまで見ることができなかった一面(嫌いな部分だったとしても)を知ることができて、更に幸せが増しているのかもしれませんね。
一方で最後の”幸せを噛み締める“という言葉からは、どこか幸せの中に隠れた不安のようなモヤモヤとした感情も読み取れます。
こんなに『幸せ』すぎて大丈夫だろうか。
彼はいなくならないだろうか。
“ぎゅっと握った手”と重ねて、この幸せを”絶対に離したくない”という意志が込められていそうです。
そしてラスサビ前までをまとめて。
2人で開けた重たいドアから
差し込んだ白い光がずっと永く伸びて
足元を照らし続けてくれる
私たち 大丈夫だね
本当にそう思ったの
あなたが笑うその姿を
もうずっと隣で見たかったの
これから先も見ていたいの
もう離さないから離さないでね
幸せの中に感じるどこか不安な感情。
その不安が拭えそうな瞬間が訪れます。
私たち2人を照らす光を見て、その光がずっと永く遠くから伸びているのを見て、”この『幸せ』も永遠に続いてくれるかもしれない“そう思えたようです。
その後に続くフレーズは、何度も何度も”その感覚が正しい”と自分に言い聞かせるように。
絶対に離すものかという強い意志が感じられます。
そして彼にも”離さないでほしい”という気持ちを素直に伝えているようです。
まっすぐな言葉ですよね。
そして最後はこのフレーズで終わります。
少し前の私と話が出来るなら
必ずその手を離さないでと
口を滑らせてしまうと思う
冒頭のフレーズと似た言葉が並びます。
1つ違うのは”必ずその手を離さないで“というフレーズ。
これがこの曲のメッセージ。
今ある最大級の『幸せ』にはもちろん『不安』も一緒についてくる。
だけどどうか、どうかその不安を現実にしないでほしい。
お願いだから、この手だけは離さないで。
ずっと隣にいてほしい。
そんな願いが込められた言葉。
『幸せ』の中に隠れた不安を、まっすぐに歌い上げた一曲。
あったかくて切なくて、色々な感情が絡み合う楽曲に仕上がっています。
ぜひ『幸せ』の歌詞の意味を噛み締めながら、緑黄色社会(リョクシャカ)の世界観に浸ってみてください!
また新しい一面に出会えるかもしれません。
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『幸せ』収録アルバムの紹介
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