緑黄色社会(リョクシャカ)『冬の朝』の歌詞とその意味&魅力について解説していきます。
メジャーデビュー後初となるフルアルバム『SINGALONG』のラスト13曲目に収録された一曲。
Vo.長屋が大学生の時に書いた楽曲になります。
上京をテーマに描かれた渾身のバラード作品です。
緑黄色社会公式インスタグラムに投稿された『冬の朝』お家で歌唱バージョン。
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後半ではこの楽曲の意味などについて詳しく書いているので、是非最後まで目を通してみてください!
それでは早速『冬の朝』の歌詞紹介から書いていきます。
あくまで筆者自身が解釈したものになるので、一つの参考として受け取っていただけると幸いです。
緑黄色社会『冬の朝』歌詞
歌手:緑黄色社会
作詞:長屋晴子
作曲:長屋晴子
収録:フルアルバム『SINGALONG』
発売日:2020年4月22日(水)
冬の朝は少し大人になれた気がしていた
張り詰めた空気は私を勘違いさせる
寂しくなんて小さな嘘をついてしまう
1人で大丈夫だと平気なフリがしたい
慣れたはずのこの部屋も
まだまだ私のものじゃない
遠く離れたあの部屋が
今日はなんだか恋しいよ
みんな形を変えていくんだ
酸いも甘いも噛み分けてさ
見えないところではもがいている
誰も彼もが同じように
弱虫な私も強くなれる
静かに日が射した 重たいカーテンを開けよう
かじかむ指先を余った袖に忍ばせて
浮かべた顔、景色 比べてはため息をついた
それでも大丈夫だと強がってみたりした
白んだ空がもの言いたげに
ぬくもりを奪い去っていく
そろそろいいかな
浮かんでた名前に愚痴をこぼしても
1人のようで1人じゃないな
吐けば吐くほど泣けてくるけど
溜め込んだ不安がほぐれてく
これまでのことが嘘のように
寂しさも私を強くさせる
冬の朝は少し大人になれた気がしていた
たまには素直になって甘いココアでも飲もう
『冬の朝』歌詞の意味&魅力
この曲『冬の朝』は、Vo.長屋が大学時代に書いた曲であり、音源化が待望されていた楽曲でもあります。
メジャーデビュー後初のフルアルバム『SINGALONG』でその念願が叶った曲です。
Vo.長屋が上京して来た頃に感じた、まっすぐな気持ちが詰め込まれています。
みんな1人じゃない。
ありのままの自分を出せばいいんだと感じさせてくれる楽曲です。
公式音源の紹介
『冬の朝』はMVなどの音源が公開されていないので、フルアルバム『SINGALONG』の全曲Trailerを掲載しておきます。
長屋の歌とアコギのアルペジオで始まる優しい曲。
どこか安心感を与えてくれるような包み込んでくれるような、温かい楽曲になっています。
冬の朝という涼しげな言葉と、温かい歌詞のコントラストが絶妙です。
ここからは歌詞解説をしていきます。
1番:歌詞の意味
まずは冒頭Aメロ部分の歌詞から。
冬の朝は少し大人になれた気がしていた
張り詰めた空気は私を勘違いさせる
寂しくなんて小さな嘘をついてしまう
1人で大丈夫だと平気なフリがしたい
冬の朝はどこか張り詰めた空気を感じさせ、背筋を伸ばしてしっかりしなきゃと思わせてくれる。
というよりは思ってしまうのかもしれない。
上京してきた今、本当は寂しいんだと自分では分かっているけど素直に言葉にすることができない。
自分1人でも全然平気な姿を見せていたい。
Aメロ部分は、そんな強がりな自分に対するモヤモヤとした感情を歌っています。
続くBメロ部分。
慣れたはずのこの部屋も
まだまだ私のものじゃない
遠く離れたあの部屋が
今日はなんだか恋しいよ
“慣れたはずの部屋“というのは上京してきてから住んでいる今の部屋。
上京してからいくばかの時間は経ったけれど、まだまだしっくりきていないようです。
居心地が完璧というまではいかない様子。
どこか違和感を感じるような、寂しさを感じさせるような、そんな部屋に今住んでいます。
そして”遠く離れた部屋“というのが、これまでずっと住んでいた上京前の部屋のこと。
1人でも大丈夫だと言い聞かせていたけど、今日ばかりは少し弱音をはきたい気分。
弱音というよりは、心の奥底でいつも感じている本音なのかもしれません。
慣れ親しんだ居場所。
どこか寂しさを感じる今、そんな昔の部屋が恋しくなっているようです。
そしてサビの歌詞がこちら。
みんな形を変えていくんだ
酸いも甘いも噛み分けてさ
見えないところではもがいている
誰も彼もが同じように
弱虫な私も強くなれる
この歌の主人公は上京という形で住む場所や関わる人が変わりました。
同じように色んな人が色んな状況で、少しずつ変化をしながら生きているんだという事実に向き合っているようです。
そしてその変化は、良いこともあれば悔しかったり悲しいことだってあるかもしれない。
でもそれは自分だけじゃなくて、人間みんな一緒なんだということ。
みんな色んな葛藤を抱えて、生きているんですよね。
それぞれが目指す場所に向かって、一人一人がもがきながら生きているんです。
そんなことに気づかせてくれるのも、少し空気の張り詰めた冬の朝なのかもしれません。
そう考えると、どんなに弱虫な自分も少し強くなれるような気がします。
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2番:歌詞の意味
まずはAメロ部分から。
静かに日が射した 重たいカーテンを開けよう
かじかむ指先を余った袖に忍ばせて
浮かべた顔、景色 比べてはため息をついた
それでも大丈夫だと強がってみたりした
このパートも1番のAメロ同様、素直になりきれない自分を描いたパートになります。
窓の外には冬の澄んだ空気と、そこに差し込む明るい光が見えているようです。
“指先を袖に忍ばせる描写“は、冬の朝の情景を描きだすと同時に、自分の本音を隠しているという意味も込められているように感じます。
窓の外に広がる明るい景色とは裏腹に、窓に映る自分の顔はどこか曇った表情をしているのかもしれません。
そんな自分の姿にがっかりすることもあるのですが、いつも自分に大丈夫だと言い聞かせ強がってしまうんです。
続くBメロ部分の歌詞。
白んだ空がもの言いたげに
ぬくもりを奪い去っていく
そろそろいいかな
浮かんでた名前に愚痴をこぼしても
“白んだ空“というのは明け方朝日が差して来た時間帯のこと、冬の朝は毎朝どこか寂しさを感じさせるということ。
これまではずっと強がってきたけど、そろそろ弱音を吐きたくなっている主人公がいます。
“浮かんでた名前“というのは、上京前に過ごしていた場所で気心の知れた友達や家族のことのようです。
そんな人たちに今抱える不安や寂しさを伝えたい。
1人で抱え込んできたモヤモヤとした感情を、早くどこかに吐き出したい気持ちが表現されています。
そしてサビ部分の歌詞。
1人のようで1人じゃないな
吐けば吐くほど泣けてくるけど
溜め込んだ不安がほぐれてく
これまでのことが嘘のように
寂しさも私を強くさせる
ここでは、抱え込んでいたモヤモヤとした感情を吐き出した後のことが描かれています。
やっと弱音を素直に吐けたようです。
たくさん気持ちを吐き出すと、妙にこれまでの不安がほぐれていきます。
今まであんなに悩み苦しんだ感情が嘘だったかのように。
孤独だって感じていたけど、自分を助けてくれる人がたくさんいることにも気づきました。
たくさんの人に囲まれて生かされている。
守ってもらっている。
そう思うと、これまで感じていた寂しさも自分の力に変えられるようになるんです。
『寂しさ』が自分を強くしてくれるのです。
最後はこのフレーズで終わります。
冬の朝は少し大人になれた気がしていた
たまには素直になって甘いココアでも飲もう
冒頭のAメロで出てくる”少し大人になれた”とフレーズこそ同じですが、ここに出てくる”大人”の意味は少し違ってきているように感じます。
冒頭部分では、寂しさに耐えて頑張る自分を”大人“という風に表現しているのに対し、今回出てきた”大人“というフレーズは、それとは逆に寂しさを素直に表現できる自分のことを表現しているようです。
“甘いココア”という言葉もそんな大人になった主人公の姿が表現されています。
これまではキーンと背筋を伸ばして過ごしていたけれど、たまには温かいココアで背筋を丸めて、そしてピリピリとした心を甘いココアでほぐす。
主人公の心の変化と、素直な寂しさをストレートに歌った楽曲。
聴く人の寂しさを癒してくれるような、そんな優しい曲に仕上がっています。
ぜひ、歌詞の意味を噛み締めながら『冬の朝』聞いてみてください!
頑張りすぎるあなたへ。
たまには弱音を吐いてもいいんだよ。
そんなメッセージを送ってくれる曲です。
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『冬の朝』収録アルバム紹介
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