Mrs. GREEN APPLE

Mrs. GREEN APPLE『On My MiND』歌詞【意味&考察】勝つための応援歌ではなく、続けるための応援歌(ミセス)

Mrs. GREEN APPLE『On My MiND』歌詞【意味&考察】勝つための応援歌ではなく、続けるための応援歌(ミセス)

Mrs. GREEN APPLE(ミセス)『On My MiND』の歌詞とその意味について考察していきます。

この曲は、「答え」を求めがちなこの世の中を背景にしながらも、本当に大切なのは”君と僕のつながり”や、”今日もあきらめずに挑み続けること”だと伝えてくれる楽曲です

たとえいつか正解にたどり着いたとしても、それで終わりではなく、きっとまた新しい問いが生まれる。そんな終わらない前向きな物語が、軽やかな言葉づかいとスピード感のある表現で描かれます。

 

本記事では、歌詞に込められたメッセージをフレーズごとに丁寧に読み解き、楽曲全体を通じて伝わる深い意味を探っていくので、ぜひ最後までご覧ください!

あくまで筆者自身が解釈したものになるので、一つの参考として受け取っていただけると幸いです。

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Mrs. GREEN APPLE『On My MiND』歌詞

楽曲情報

歌手:Mrs. GREEN APPLE
作詞:大森元貴
作曲:大森元貴
収録:5thシングル『WanteD! WanteD!』
発売日:2017年8月30日(水)

答えを探し回って
其れ等を悩み抜いて
毎日を掲げては思う
「答え」ってなんだ?と

 

譲れないものもあったっけ
この友情も感想文には出来ないよ
ゆらり揺れながらも迷う
僕の日常も問題文には出来ないよ

 

今日が 今日が 今日が全てなら
僕は 僕は 僕は挑むよ
いつか いつか「明日」を見失ったら
僕の手を取り思い出させてほしいよ

 

ダメ元で進んでたっけ
あの頃の「僕+君=何処まででも」
涙も多分言うと思う
「その弱さも全部受け止めるよ」

 

今日が 今日が 今日が全てなら
君と 君と 君と乗り越えるよ
いつか 君が「夢」を見失ったら
心の手を取り思い出させてあげるよ

 

隣の芝生が時にはね
青く見えやがったり
痛んだりするけどね
貴方はね貴方だけのね
道を歩めている
しっかりと歩めてるよ

 

今日が 今日が 今日が全てなら
僕は 僕は 僕は挑むよ
いつか いつか 僕らがいつの日か
「答え」を解ける日が来てしまうとしても
これで終わりじゃない
また僕らを待っているんだ
待っているんだ
手を取ってほしいな

 

答えを探し回って
其れ等を悩み抜いて
ついに見つけたんだ
「頑張れる意味」だろう
「生きてゆくこと」だろう

 

『On My MiND』歌詞の意味&楽曲背景

まず、曲名『On My MiND』の文字の使い方に注目したいです。大文字のM・N・Dの中で、”i”だけが小文字になっているのは、ただのデザインではないと感じます。

この小さな”i”は、英語で「私」を意味する「I(アイ)」のことでもあります。それをあえて目立たせず、小さく見せることで、「私」という存在を少し引いた目で見ようとしている、とも読み取れそうです。

つまり、「思考(Mind)」という言葉の中にある「私(I)」をあえて小さくすることで、「一人で突き進むこと」よりも、「人とのつながり」を大事にしようとする歌の方向性を、タイトルの時点で示しているのではないでしょうか

本編の歌詞では、「自分と他人」「正しさと日常」「スピードとぬくもり」といった、反対のように見えるものを行ったり来たりしながら、聴く人の感覚に自然と染み込んでいくようなつくりになっています。

公式音源の紹介

公開されている公式音源がこちら。

 

ここからはフレーズごとに歌詞考察をしていきます

1番:歌詞の意味

1番Aメロの歌詞。

答えを探し回って
其れ等を悩み抜いて
毎日を掲げては思う
「答え」ってなんだ?と

この冒頭部分は「問いを立てる宣言」であると同時に、「プロセスそのものを尊ぶ姿勢」を示す始まりでもあります

《探し回って》は外の世界を探索する「水平方向の動き」を、《悩み抜いて》は自分の内側を掘り下げる「垂直方向の動き」を表しているのだと思います。外と内、この二つのベクトルが交わることで、毎日という時間に厚みが生まれるということではないでしょうか

ここで使われる《掲げて》という言葉がとても効果的だとも感じました。ただ「日々を過ごす」と言うのではなく、旗を高く掲げるような能動的なイメージを喚起して、日常が積極的な営みへと格上げされています

また、《「答え」ってなんだ?》という括弧づけは、概念を少し距離を置いて見直す操作になっています。クイズのように一つしかない正解をいったん机の上に置き、定義から丁寧に考え直してみる。「わかったつもり」を許さない姿勢が、軽快な表現の奥で強く光っているのです

 

続く1番Bメロの歌詞。

譲れないものもあったっけ
この友情も感想文には出来ないよ
ゆらり揺れながらも迷う
僕の日常も問題文には出来ないよ

ここは「評価の言葉」に対する静かな異議申し立てのパートではないでしょうか。

《感想文》や《問題文》といった学校的な枠組みに対して、友情や日常の「採点できないもの」を対置しています。学習は形を与える一方で、その枠からこぼれる温度や体感をすくい落としてしまいやすい大森くんは、誰もが経験した「教室の空気」を語彙だけで瞬時に呼び起こし、そのまま枠の外にある”生きた感覚”へと視線を導いています

また、《譲れないもの》と《ゆらり揺れながらも迷う》が同時に描かれている点にも注目したいです。揺るぎない価値を持ちながらも迷う、この矛盾を抱え込むことこそ、成熟の第一歩ではないでしょうか。それは頑固さでも優柔不断でもなく、「揺れながら守る」という姿勢です。

 

1番サビの歌詞がこちら。

今日が 今日が 今日が全てなら
僕は 僕は 僕は挑むよ
いつか いつか「明日」を見失ったら
僕の手を取り思い出させてほしいよ

「今日が」という三連の反復は、意味を強調するだけでなく、身体の「カウント」を呼び起こします。鼓動、ステップ、指の待機姿勢など、ライブで自然に拳が上がるのは、この「からだの数え」が仕込まれているからではないでしょうか。

ここで《挑む》を主動詞にすえているのは、結果よりも「向き合う態度」を重んじる宣言であり、この後の歌全体の倫理を方向づけているようにも感じました

そして最も大きな転換点となるのが《僕の手を取り》です。主人公はヒーローではなく、「支えを求めることができる存在」として描かれます。Aメロで歌われた問題文(クイズ)を象徴するような”押しボタンの手”が、”人と繋がる手”へと移り変わる瞬間、答えを求める競技のメタファーが人間関係のメタファーへと重なり、物語が一気に開けていきます。

また、《「明日」》というようにカギ括弧でくくられていることで、「あした」という言葉が、私たち一人ひとりが感じるリアルな時間ではなく、「誰にでも共通する、ひとつの言葉(一般名詞)」として、少し距離を置いて見られているように感じられます。未来が霞むときに「思い出させてほしい」と願える弱さの提示こそが、強さの前提条件であると示しているのではないでしょうか

このサビは、勇ましさよりも「頼る勇気」を前面に出すことで、聴き手に「助けを求める権利」を肯定しているのかもしれません

 

2番:歌詞の意味

2番Aメロの歌詞。

ダメ元で進んでたっけ
あの頃の「僕+君=何処まででも」
涙も多分言うと思う
「その弱さも全部受け止めるよ」

冒頭の《ダメ元》という言葉は、勝率の低い挑戦に軽やかさを与えます。あらかじめ敗北の可能性を抱き込むことで、挑戦のハードルを下げてくれているのかもしれません。ここには「続けるための言い訳を先に用意する」という知恵が見てとれました。

《「僕+君=何処まででも」》は、この曲で最も印象的な比喩表現です。等式の右辺にあるのが「合格」や「優勝」といった具体的成果ではなく、《どこまででも》という”無限の距離”である点が大事なのだと感じました

ゴールという一点ではなく、伸び続ける線。そこに、関係そのものを推進力とする「関係主義的な世界観」が端的に表れています

《涙も多分言うと思う》は感情を擬人化したフレーズです。しかも涙が語るのは《その弱さも全部受け止めるよ》というメッセージ。涙=弱さの記号を、受容の言葉へと変換することで、弱さが関係を強める媒介へと反転しています

この”弱さの肯定”は、2番サビで訪れる役割の交代(僕→君)への布石であり、曲全体における「助け合いがくり返されて広がっていく」ということを成立させる要でもあります。

 

2番サビの歌詞。

今日が 今日が 今日が全てなら
君と 君と 君と乗り越えるよ
いつか 君が「夢」を見失ったら
心の手を取り思い出させてあげるよ

1番サビでは「僕」が救われたい側に立ち、2番サビでは「僕」が救う側へと回ります。

主語の入れ替えによって、一方的に助ける・助けられるという関係ではなく、お互いに立場が変わることもある関係、状況に応じて役割が入れ替わる現実が描かれています。ここに「支援は一方通行ではない」という考え方が表現されているのではないでしょうか。

《心の手》という造語は、物理的な距離に左右されない関わり方の可能性を示しているように感じました。たとえ隣にいなくても、言葉や記憶が心の手として差し伸べられるということだと思います。

さらに《思い出させて”あげる”》という言葉には、相手の主体性を尊重しつつ、必要な合図だけを手渡す控えめなニュアンスが込められているように感じました押し付けではなく「合図」であることが重要なのではないでしょうか

また、《「夢」》を括弧でくくることで、夢は具体的な資格名や大会名に限定されず、聴き手それぞれの”夢”へと自在に置き換えられる余地を持ちます。普遍性は抽象化によって確保されますが、その抽象が空虚にならないのは、1番の歌詞ですでに「学校」という具体的語彙を丁寧に積み上げているからではないでしょうか。

この「具体と抽象の往復運動のリズム調整」は、まさに大森くんの職人技だなと感じます

 

そしてCメロの歌詞が続きます。

隣の芝生が時にはね
青く見えやがったり
痛んだりするけどね
貴方はね貴方だけのね
道を歩めている
しっかりと歩めてるよ

Cメロは、これまでの価値基準をもう一度整え直すパートだと思います。

《青く見えやがったり》の”やがったり”という乱暴でやんちゃな語尾は、羨望や劣等感といった繊細な感情に、あえて少し毒気が混ぜられています。こうすることで感情が湿っぽくなりすぎるのを防ぎ、自己嫌悪に沈みそうな聴き手に「共犯的な笑い」を差し伸べてくれているのではないでしょうか。ここには、聴く人の心を軽くするための、大森くんなりの思いやりが隠れているのかもしれません。

続く《痛んだりするけどね》では、比較することが自分を傷つける現実を正直に認めています。そのうえで、《貴方だけのね/道を歩めている》と視線を戻します。この肯定は根拠のないポジティブ思考ではなく、歩み続けるというプロセスに基づいたものではないでしょうか大森くんは「達成」というものではなく「継続」という動詞を評価しているのだと思います

音の面では、《ね》の多用が親しい会話のような柔らかさを生み、語尾の摩擦を減らすことで説教臭さを回避しているようにも感じました。

歌詞のいたる所から大森くんの思いやりを感じ取れます

 

ラスサビの歌詞。

今日が 今日が 今日が全てなら
僕は 僕は 僕は挑むよ
いつか いつか 僕らがいつの日か
「答え」を解ける日が来てしまうとしても
これで終わりじゃない
また僕らを待っているんだ
待っているんだ
手を取ってほしいな

ここで時間軸が一気に広がります。《僕→君→僕ら》と主語が拡張され、個人の歌が共同体の歌へとスケールアップしていくのです。

《来て”しまう”》というフレーズからは、到達の喜びの中に、空虚感や終わってしまう感覚までも漂わせるニュアンスが感じ取れます。大森くんは勝利や達成の「歓喜の影」まで視野に入れつつ、《これで終わりじゃない》と、次の問いの存在を肯定します

そして《待っているんだ》の反復は、未来をもっと遠くまで見すえるようにして、聴き手に「まだ続けられる」という余白を与えてくれているように聴こえました。終わりに見える”答え”を、次のスタートにつながる大事なつなぎ目の役割として描いているのだと思います

構造的にも、ラスサビは1番サビで描かれた”頼る勇気”と、2番サビで描かれた”支える勇気”の両方が合わさって、歌のテーマがまとまっています。『頼ること』と『支えること』が表裏一体だと分かるようになっていて、最後にはその思いが『共に進む決意』として形になっているのではないでしょうか

 

最後はこの歌詞で終わります。

答えを探し回って
其れ等を悩み抜いて
ついに見つけたんだ
「頑張れる意味」だろう
「生きてゆくこと」だろう

ここで、曲の最初に出てきた問いをもう一度くり返すことで、曲にまとまりが生まれ、そしてこの場面で初めて、その問いへの答えのようなものが示されます。

注目したいのは《頑張れる意味》《生きてゆくこと》といった抽象的な言葉を、はっきり言い切らずに”〜だろう”という言葉でぼかしている点ですそのあいまいさが、『一つの正解だけを求めない』という姿勢をよく表しています

“だろう”という言葉は、ただの推測ではなく、聞く人それぞれに考えをゆだねる入り口にもなっています。クイズのように正解がひとつしかないものとして見ればあいまいで不正確ですが、人生という視点で見れば、人の数だけ正解があるとも言えます。こうしたゆるやかな表現が、どんな人の物語にも重ねられるような広がり=普遍性を生み出しているのです。

さらに、ここでも《—て/—て》の接続が繰り返し使われ、プロセスが続いていく感覚が強められています。「見つけて終わり」という句点ではなく、「見つけたからこそまた進める」という読点のリズムです。

曲の構成は円のように始まりに戻る形をしていますが、聴く人の人生は、その円を少しずつ上にのぼっていく”らせん階段”のように続いていきます。この2つの重なりによって、聴き終えたあとに、軽やかさと力強さの両方が心に残るのではないでしょうか。

 

 

ぜひ歌詞の意味にも注目しながら、この曲『On My MiND』を聴いてみて下さい!

 

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