Mrs. GREEN APPLE

Mrs. GREEN APPLE『Viking』歌詞【意味&解釈】|人は”後悔”を繰り返しながら前に進む(ミセス)

Mrs. GREEN APPLE『Viking』歌詞【意味&解釈】|人は"後悔"を繰り返しながら前に進む(ミセス)

Mrs. GREEN APPLE(ミセス)『Viking』の歌詞とその意味&魅力について解説していきます。

この曲は、4thオリジナルアルバム『Attitude』の5曲目に収録された楽曲です

人生は”航海”のようなものでありその先に目指す宝は”本物の愛”

そんな旅路の中で人は様々な”後悔”を繰り返しながら少しずつ前に進んでいく

そんなことを教えてくれるような雄大な一曲となっています

 

Mrs. GREEN APPLE(ミセス)公式Instagramの投稿から。

 

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後半ではこの楽曲の意味などについて詳しく書いているので、是非最後まで目を通してみてください!

 

それでは早速『Viking』の歌詞紹介から書いていきます。

あくまで筆者自身が解釈したものになるので、一つの参考として受け取っていただけると幸いです。

 

動画解説:『Viking』歌詞考察してみた

このブログの内容は下記の動画でも解説中!

Mrs. GREEN APPLE『Viking』歌詞

楽曲情報

歌手:Mrs. GREEN APPLE
作詞:大森元貴
作曲:大森元貴
収録:4thアルバム『Attitude』
発売日:2019年10月2日(水)

「距離感」と云うワードが
垂らしたらしめるが
どちら付かずのラブは
愛と呼べるのか

 

縁に運を賭けて
Todayをたらしめるが
どちら付かずのラブは
人と呼べるのか

 

思い出に付箋を貼って
忘れうる微弱な銃も
どれもこれも見た果て
わかって居たけど

 

波に逆らえず沈んでゆく
宴の準備は無駄だった

 

嫌いじゃないのに
バイバイしなくちゃ
宝は置いてきた
航海は続いてゆくけど
君が僕を置いてった

 

蓋を開けてみれば
それなりに見えるが
どちら付かずのラブが
時に救いになる

 

縁に運を賭けて
見えぬヒビで負けるが
どちら付かずのmoneyは
金と呼べるのか

 

酒に踊らされ浮かんでゆく
夜明けの声は無駄だった

 

掴んで欲しくて
去ってみるけど
君は僕を諦めた
航海は続いてゆくけど
地図を見る気はもう無いな

 

気持ちもないの?
繋ぐものないの?
そんな鏡

 

そうここは涙 涙の世界
そう僕は溺れられず生きている
そうここは君と僕の世界
骨を流さず残してくれ

 

『Viking』歌詞の意味&魅力

この曲のタイトル『Viking』とは、8〜11世紀にかけてスカンジナビア半島やデンマークから海洋を渡り、ヨーロッパ各地を侵攻したとされる北方ゲルマン族の通称のこと。

つまり大きくまとめると”海賊”という意味を持つ言葉になります

人と人との繋がりや中々思うようにいかない人間関係を、海賊のように荒波の中を航海していく様子に例えて歌われているのです

全編日本語詞であるものの、どこか異国の言葉を感じさせるような発音が特徴的な一曲であり、メロディーラインからもカリブの海を連想させるような作品となっています

公式音源の紹介

こちらがiTunesで公開されている『Viking』公式音源。

 

ここからは歌詞解説をしていきます

1番:歌詞の意味

まずは冒頭Aメロ部分の歌詞から。

「距離感」と云うワードが
垂らしたらしめるが
どちら付かずのラブは
愛と呼べるのか

この曲には、主人公とおそらくその恋人である2人の人物が登場します。

その2人の「距離感」がどうやらよそよそしい様子

恋人なのに恋人ではないような、そんな絶妙な関係性が続いているのです

本当は自信を持って”恋人だ”と言えるような関係性が理想的なのに

ハッキリとしないこの関係性のことを果たして”愛”と呼んで良いのだろうかと、頭を悩ましている主人公の姿が想像できます

 

続く1番A’メロの歌詞。

縁に運を賭けて
Todayをたらしめるが
どちら付かずのラブは
人と呼べるのか

人との出会いや繋がりのことを、人は往々にして”縁”という言葉で簡単に片付けてしまうことがあります。

“縁に運を掛けて Todayをたらしめる”というのは、そうやって簡単に「これも何かの縁だから」と言って、運試しの様に繋がっていく人間関係のことを皮肉交じりに歌っているのでしょう

そんな曖昧でなんとなくの関係性を続けていくということは、果たして人の心を持った人間のすることだろうかと、主人公の頭の中には疑問が残ります

そしてそれは恋人との関係性の中にも言えることなので

 

そして1番Bメロの歌詞。

思い出に付箋を貼って
忘れうる微弱な銃も
どれもこれも見た果て
わかって居たけど

“思い出に付箋を貼る”ということ、それは即ち、恋人との良い思い出を忘れないように記録していくということを表しているのでしょう

そして”微弱な銃”というのは、逆に悪い思い出のことを表しているような気がします。

そういった都合の悪いものはできるだけ忘れようとする

そんな行為の一つ一つは、恋人との関係性をハッキリさせるための主人公なりの努力なのです

もちろんその努力の結末はなんとなく分かっている。

その努力が正しい方向に進んでいる気もあまりしていないけれど、それくらいしか出来ることが思い浮かばないのかもしれません

それでも現実に抗うように、主人公は必死に荒波の中をあがきます

 

1番サビの歌詞がこちら。

波に逆らえず沈んでゆく
宴の準備は無駄だった

嫌いじゃないのに
バイバイしなくちゃ
宝は置いてきた
航海は続いてゆくけど
君が僕を置いてった

“宴の準備”とは、恋人と”本物の恋人”になるための主人公の努力を表しているのでしょう

しかし、その準備は報われることなく海の底へと沈みゆきます。

僕は君のことが好きなのに、君は僕のことが好きじゃない

そんな虚しくて切ない結末が待ち受けていたのです

人生という航海はまだまだ終わることはないけれど、君という宝物は離れていく

航海の目的は宝物を手に入れることだったはずなのに。

それは即ち、人生の目的を失ったも同然なのです

 

 

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2番:歌詞の意味

2番Aメロ部分の歌詞から。

蓋を開けてみれば
それなりに見えるが
どちら付かずのラブが
時に救いになる

1番の歌詞では、曖昧で運試しのように繋がっていく人間関係について否定的な意見が歌われていましたが、ここではそれらを肯定するような言葉が並べられます。

振り返ってみると、曖昧な関係性もそれはそれで良かったなと思えてくるのです

宝物のように大切に思う人と曖昧な関係であるというのは、完全にその関係性が壊れてしまった訳ではないということを意味しているから。

ハッキリとした恋人関係ではない代わりに、全くの絶縁状態でもないということなのです

自分の意志と行動次第でどうにでも状況を好転させることが出来ると考えれば、それはそれで心が少し楽になるときもあるのでしょう

 

続く2番A’メロの歌詞。

縁に運を賭けて
見えぬヒビで負けるが
どちら付かずのmoneyは
金と呼べるのか

しかしやはり、関係性をハッキリさせたいという主人公の気持ちは強かったのです

君と僕に縁があるか無いかといった運試しのように、流されるままに生きているだけではお先真っ暗で不安が募るばかりでした。

誰のものとも言えないお金は持っていないのと同然なように、曖昧でどちらつかずの関係性はもはや無いものと同じなのではないかと感じていたのです。

 

そして2番サビの歌詞がこちら。

酒に踊らされ浮かんでゆく
夜明けの声は無駄だった

掴んで欲しくて
去ってみるけど
君は僕を諦めた
航海は続いてゆくけど
地図を見る気はもう無いな

“夜明けの声”というのは、主人公の望みである恋人と”本物の恋人”になるという望みがかなった状態のことを表す言葉でしょう

しかし1番のサビで歌われたように、
そんな主人公の希望はふわふわとどこかに消えていきました

君に僕のことを掴んで欲しくてあえて去ってみたり離れてみたり、色々な駆け引きを試してみたけど結局君は僕を置いて去ってしまった。

手に持つ宝の地図に描かれている目的地はまさに貴方という人間なのに、その貴方に捨てられてしまった主人公は、人生という航海を進める気力を失ってしまうのです

意地悪な駆け引きをしてしまったせいだろうか?

主人公は今、そんな後悔の念に押しつぶされているのかもしれません

 

ラストはこのフレーズで終わります。

気持ちもないの?
繋ぐものないの?
そんな鏡

そうここは涙 涙の世界
そう僕は溺れられず生きている
そうここは君と僕の世界
骨を流さず残してくれ

君と僕を繋ぐものも無ければ互いに想い合う気持ちもない。

そんな状態を受け入れられない主人公がいるのと同時に、君のことが自分自身を映し出す鏡のようにも感じられてきます

全ての行いは自分自身の振る舞いの結果なのかもしれない

“本物の恋人”になりたいと願っていたはずなのに、自分自身が君のことを愛しきれていなかったのかもしれないと

しかしそんな事実に気づいたときにはもう君はいない。

主人公の心には後悔だけが残り、流しても流しても流し足りないほどの涙を流すのです

死んでしまいたいほどに苦しいのに、人生がここで終わることはもちろんありません

最後に歌われる”骨を流さずに残してくれ”というフレーズは、せめて今感じている苦しみや悲しみや後悔の念を、いつまでも忘れずに心に留めておこうという決意なのでしょう

 

 

ぜひ歌詞の意味をじっくりと味わいながら、この曲『Viking』を聴いてみてください!

目の前にいる人は自分自身を映し出す鏡

そんな教訓を心に刻んでくれるような一曲となっています

 

『Viking』収録作品の購入はこちらから!

 

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