Mrs. GREEN APPLE

Mrs. GREEN APPLE『慶びの種』歌詞【意味&考察】人間の弱さと強さを肯定する優しい一曲(ミセス)

Mrs. GREEN APPLE『慶びの種』歌詞【意味&考察】人間の弱さと強さを肯定する優しい一曲(ミセス)

Mrs. GREEN APPLE(ミセス)『慶びの種』の歌詞とその意味について考察していきます。

この曲『慶びの種』は、メジャーデビュー前のライブ会場限定曲として長らく秘められていた一曲で、10周年のアニバーサリーについに全国へと届けられた感涙のナンバー。

その歌詞には大森くんの、人間の弱さと強さを肯定する優しい眼差しが宿っています。

 

本記事では、歌詞に込められたメッセージをフレーズごとに丁寧に読み解き、楽曲全体を通じて伝わる深い意味を探っていくので、ぜひ最後までご覧ください!

あくまで筆者自身が解釈したものになるので、一つの参考として受け取っていただけると幸いです。

Mrs. GREEN APPLE『慶びの種』歌詞

楽曲情報

歌手:Mrs. GREEN APPLE
作詞:大森元貴
作曲:大森元貴
収録:アニバーサリー・ベストアルバム『10』
発売日:2025年7月8日(火)

夜が来ると不安になってさ
朝が来ると忘れちゃって
所詮僕の悩みなんかは
日の光で助かるんだもん

 

案外いつも答えってやつは
いつも近くに隠れててさ

 

怖いなら叫べばいい
何も恐れることはないよ
信じれないなら信じなきゃいい
空が晴れるのを待てばいい

 

いつかきっと分かるんだろう
いろんなことに気づいちゃうのだろう

 

案外いつも幸せはさ
ずっと近くにあるのにさ

 

流れる汗はいつか
こぼれる涙はいつか
あふれる笑顔はいつか
大事な大事なものになるよ
大事な大事なものになるよ

 

支えては支えられて
傷つけ傷つけられて
忘れては忘れられて
思っては思われてさ
本当にバカバカしいね
でも嬉しく思うよ
まだまだ捨てたもんじゃないってね

 

愛しては愛されてさ
求めては求められてさ
疎んでは疎まれてさ
解れず解られずに

 

恋をして育まれては
生きてる歓びとなり
信じて信じられたら
生きゆく歓びとなる
いくつもの慶びの種が
花を咲かせ 空を晴らすの

 

『慶びの種』歌詞の意味&楽曲背景

『慶びの種』は、不安や葛藤を抱える日常の中で「幸せや答えは案外身近にあるんだよ」と語りかける、温かく励ますような楽曲です

夜の不安に押しつぶされそうな弱い自分も、朝には忘れてしまうほど日常は移り変わります。しかし、その中にこそ、本当の意味での幸せや成長の証が隠れているのだと気付かせてくれる。

支え合い、傷つけ合い、愛し合い…人と人との関係性の揺らぎすら、後に「大事なもの」になる。この曲で紡がれる大森くんの歌詞には、日常のありふれた感情に光を当て、聴き手をそっと支える力があります。

公式音源の紹介

ここからはフレーズごとに歌詞考察をしていきます

1番:歌詞の意味

まずは冒頭Aメロの歌詞から。

夜が来ると不安になってさ
朝が来ると忘れちゃって
所詮僕の悩みなんかは
日の光で助かるんだもん

このAメロでは、「夜=不安」「朝=救済」という対比が印象的に描かれています。人間の感情は時間帯に大きく左右されるという心理的な側面を、わずか数行で的確に表現しています。

夜になると孤独や不安に支配されやすくなり、些細な悩みが雪だるま式に膨らんでしまう経験は誰しもあるでしょう。しかし朝が来れば、現実はあまり変わっていなくても”心の持ちよう”がまるで違って見える。

大森くんは、こうした日常の機微を驚くほど自然に言葉に変換します。このパートには「悩んでしまうのも、でもそれに飲まれすぎないことも、どちらも自分だよ」と寄り添うようなメッセージが込められているようです。

特に「所詮僕の悩みなんかは」という自嘲的な言い回しの中に、自分を笑い飛ばす強さと繊細さが同居しているように感じます。

 

1番Bメロの歌詞がこちら。

案外いつも答えってやつは
いつも近くに隠れててさ

このフレーズの核心は、”答え”という概念を抽象的な存在ではなく、実は手の届くところにあると捉えている点です

ここでは「答え」を擬人化し、「奴」と呼ぶことで、どこか親しみやすく、ちょっと気まぐれな存在として描いかれています。

「隠れてる」という表現は、「答え」が見えないわけではなく、”気付こうとしていないだけ”という含みも感じられました。

これは、大森くんがかねてから楽曲を通じて繰り返し投げかけてきたテーマでもあります。人生の真理や正解は、誰かの正しさではなく、自分自身の内側に眠っているものなのだという思想が見え隠れします

 

そして1番サビの歌詞。

怖いなら叫べばいい
何も恐れることはないよ
信じれないなら信じなきゃいい
空が晴れるのを待てばいい

サビでは一転して、リスナーに対する語りかけのトーンが強まります。しかしその語り口は決して強制的ではなく、むしろ“選択肢を与える”優しさに満ちています

「怖いなら叫べばいい」「信じれないなら信じなきゃいい」という言葉は、現代社会において自分を責めてしまう人たちーー「こうしなきゃいけない」と自分に枷をはめてしまう人々に向けての、無言の解放宣言のようにも思えました

特に「空が晴れるのを待てばいい」というフレーズには、「動けない自分」や「立ち止まっている人」への寛容さがあります。行動することだけが正義ではない。”ただ待つ”という選択肢もまた尊い。そんなメッセージが静かに伝わってきます。

 

2番:歌詞の意味

まずは2番Aメロの歌詞。

いつかきっと分かるんだろう
いろんなことに気づいちゃうのだろう

この2行は、1番のAメロとは異なり、「未来」に目を向けた穏やかな展望が描かれています。語り手の中にはまだ答えがない。しかし、それでも「いつかきっと」「気づいちゃう」と、未来への小さな期待が言葉にされています。

「気づいちゃう」という言い方は、ある種の”無自覚さ”や”偶然性”も含んでおり、「わかろうとする」のではなく、「自然に気づく」ニュアンスが含まれているのが大森くんらしい表現だと感じました。

人生の本質は、努力して掴みに行くよりも、ある日ふとした瞬間に訪れるもの。そんな哲学的な視点すら感じられます。

 

続く2番Bメロの歌詞。

案外いつも幸せはさ
ずっと近くにあるのにさ

ここでは、1番Bメロの「答え」に続いて、「幸せ」もまた”近くにある”という主張がなされます。「案外」「ずっと」という言葉選びからは、日常の中にある”気づきづらい幸福”が示唆されているのではないでしょうか。

これは、現代人が”足りない”と感じやすい社会背景とも深く結びついていそうです。

SNSなどで他人の成功ばかりを目にし、自分の人生を相対的に評価してしまう時代にあって、「幸せは本当はすぐそばにある」というこのメッセージは、とてもリアルで、かつ救いのある言葉として聞こえてきます。

 

そして2番サビの歌詞。

流れる汗はいつか
こぼれる涙はいつか
あふれる笑顔はいつか
大事な大事なものになるよ
大事な大事なものになるよ

ここでは「汗」「涙」「笑顔」といった感情や努力の象徴が、やがて「大事なもの」に変わるという時間的変化が描かれています

今この瞬間にはつらい出来事でも、時が経てばそれは価値ある経験に変わる。このように、ネガティブな感情すら肯定する包容力が感じられました。

「大事な大事なものになるよ」と繰り返すことで、その言葉がじわじわと心に染み込んできます。特に大森くんの歌声で聴くこのフレーズは、どこかお守りのような力を持っているのです。

 

その後Cメロの歌詞が続きます。

支えては支えられて
傷つけ傷つけられて
忘れては忘れられて
思っては思われてさ
本当にバカバカしいね
でも嬉しく思うよ
まだまだ捨てたもんじゃないってね

このCメロでは、人間関係における”与える/与えられる”の循環が非常に詩的に描かれています。「支える」「傷つける」「忘れる」「思う」、これら一連の動詞が、感情や関係性の複雑さをリズミカルに表現しています。

「ほんとに馬鹿馬鹿しいね」という一言には、人間関係の不条理や無力さを嘆く気持ちがにじみ出ているように感じました。

しかし、その直後に「でも嬉しく想うよ」と言い切ることで、むしろその”くだらなさ”すら愛おしいものとして受け入れる姿勢も汲み取れる。

ここには、大森くんの根源的な「人間愛」が感じられます。どんなに面倒で煩わしくても、それでも人は人と関わりながら生きていくその営みこそが”慶びの種”であるという主張が、このCメロに濃縮されているのではないでしょうか。

 

そして最後はこの歌詞で終わります。

愛しては愛されてさ
求めては求められてさ
疎んでは疎まれてさ
解れず解られずに

恋をして育まれては
生きてる歓びとなり
信じて信じられたら
生きゆく歓びとなる
いくつもの慶びの種が
花を咲かせ 空を晴らすの

大サビでは、愛と痛みの相互関係が強調されます。

「愛しては愛され」「疎んでは疎まれ」といった一対の行動は、人間関係の対称性と不均衡性を同時に描いており、その不完全さすらも”慶び”へと昇華している点が感動的です

大森くんの歌詞は、日常の言葉を離さずに普遍的な感情を丁寧に掬い上げるところに魅力があります。強い比喩には頼らず、シンプルな語り口でこそ深い共感を呼ぶ。

悩み・不安・喜び・関係性の揺らぎすら肯定し、「誰かと生きること」そのものが”慶び”であると静かに語りかける力があるのです

 

ぜひ歌詞の意味にも注目しながら、この曲『慶びの種』を聴いてみて下さい!

 

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