Official髭男dism(ヒゲダン)『I LOVE…』の歌詞とその意味&魅力について解説していきます。
この曲は、4thシングル『I LOVE…』としてリリースされた楽曲。
TBS系 火曜ドラマ『恋はつづくよどこまでも』の主題歌として起用されました。
数多くある髭男楽曲の中でも、特に絶大な人気を誇るこの曲の公式MVは、YouTube上で1億回以上も再生されています。
Official髭男dism(ヒゲダン)公式Instagramの投稿から。
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後半ではこの楽曲の意味などについて詳しく書いているので、是非最後まで目を通してみてください!
それでは早速『I LOVE…』の歌詞から紹介していきます。
あくまで筆者自身が解釈したものになるので、一つの参考として受け取っていただけると幸いです。
動画解説:『I LOVE…』歌詞考察してみた
このブログの内容は下記の動画でも解説中!
Official髭男dism『I LOVE…』歌詞
歌手:Official髭男dism
作詞:藤原聡
作曲:藤原聡
収録:4thシングル『I LOVE…』
発売日:2020年2月12日(水)
僕が見つめる景色のその中に
君が入ってから 変わり果てた世界は
いつも卒なくこなした日々の真ん中
不思議な引力に逆らえず崩れてく
I Love なんて 言いかけてはやめて
I Love I Love 何度も
高まる愛の中 変わる心情の中 燦然と輝く姿は
まるで水槽の中に飛び込んで溶けた絵の具みたいな イレギュラー
独りじゃ何ひとつ気づけなかっただろう
こんなに鮮やかな色彩に
普通の事だと とぼける君に言いかけた I Love その続きを贈らせて
見えない物を見て笑う君の事を
分かれない僕が居る
美しすぎて目が眩んでしまう
今も劣等感に縛られて生きている
I Love I Love 不恰好な結び目
I Love I Love 手探りで見つけて
I Love Your Love 解いて 絡まって
僕は繰り返してる 何度も
レプリカばかりが飾られた銀河
カーテンで作られた暗闇
嘆く人も居ない 鼠色の街の中で I Love
その証を抱き締めて
喜びも悲しみも句読点のない想いも
完全に分かち合うより 曖昧に悩みながらも
認め合えたなら
重なる愛の中 濁った感情の中
瞬きの僅かその合間に
君がくれたプレゼントはこの
やけに優しい世界だ イレギュラー
独りじゃ何ひとつ気づけなかっただろう
こんなに大切な光に
普通の事だと とぼける君に言いかけた I Love
その続きを贈らせて
受け取り合う僕ら
名前もない夜が更けていく
『I LOVE…』歌詞の意味&魅力
この曲『I LOVE…』で歌われているのは、心から愛したいと想える存在がいることの幸せと、そんな人(モノ)たちが与えてくれる人生の彩りについて。
それは決して恋人に限られたものではなく、全ての愛するモノが対象になります。
そして同時に、その美しさの裏で感じる驚きや悩みが表現されている様です。
どんなに心から愛する存在であっても、時には自分の価値観とぶつかることもあります。
この曲ではそんな衝突すらも美しいのだと、衝突があるからこそ新しい世界が広がるのだと。そうやって全てを肯定してくれるような”強さと優しさ”を兼ね備えた名曲なのです。
それはメロディからも強く感じられ、作詞作曲を手掛けたVo.藤原さんはこの曲について、
真っ直ぐ着地するアレンジで満足できない体になったそもそもの元凶というか。でも美しさとパワフルさと、繊細さとみたいなものを兼ね備えている楽曲だと思う。
と語っています。
公式MVの紹介
YouTubeに公開されている公式MVがこちら。
ここからは歌詞解説をしていきます。
1番:歌詞の意味
まずは冒頭Aメロ部分の歌詞から。
僕が見つめる景色のその中に
君が入ってから 変わり果てた世界は
いつも卒なくこなした日々の真ん中
不思議な引力に逆らえず崩れてく
“僕が見つめる景色”とは、その言葉通り主人公の目の前に広がっている景色のことであり、”主人公の目から見えている世界”のこと。
そして今、主人公はただその世界を眺めるのではなく、見つめているのだと歌われます。
それはある一点に夢中になっている証拠であり、その先にあるモノこそが”君”という存在なのです。“君”は、主人公の”愛する人”とも言い換えられるかもしれません。
毎日をなんとなく消化するように生きてきた主人公の世界は、”君”と出会うことで全くの別世界になってしまったのです。
予兆なんてどこにも無かったはずなのに、気づけばいつも”君”のことを考えてしまう。
そんな日々を過ごす内に、慣れ親しんだ無機質な日々はあっという間に崩れ落ちていったのだ、ということが歌われているのだと思います。
そしてその先に広がっていたのは、見たこともないような美しい世界だったのです。
続く1番Bメロの歌詞。
I Love なんて 言いかけてはやめて
I Love I Love 何度も
曲中何度も登場する”I Love”という言葉は、”君”に対する主人公の素直な気持ち。
“愛する君”に出会えたはいいものの、その想いを中々伝えることができない主人公がいるのです。
こんな僕なんかが「I love you」なんて言っていいのだろうか。
「I love you」なんて照れくさくて言えないな。
そんなことを考えながら、今にでも叫びたい想いをグッと心の奥に閉じ込めているのかもしれません。そしてそれは、主人公の自信のなさを表現した言葉でもあるのです。
“you”までは歌わずに、必ず”I Love”で止まってしまう歌詞からは、主人公が感じているもどかしさや苦しみがヒシヒシと伝わってきます。
そして1番サビの歌詞がこちら。
高まる愛の中 変わる心情の中 燦然と輝く姿は
まるで水槽の中に飛び込んで溶けた絵の具みたいな イレギュラー
独りじゃ何ひとつ気づけなかっただろう
こんなに鮮やかな色彩に
普通の事だと とぼける君に言いかけた I Love その続きを贈らせて
“君”を愛する気持ちは日々大きくなっていきますが、その気持ちを伝えることは未だ出来ていません。
このパートでは、そうやって想いを伝えようか伝えまいかで悩み苦しむ主人公と対比するように、いつ見ても変わらずに輝き続ける”君”の姿が描かれます。
その姿は主人公からすると、まるで異世界の住人のように感じられるのです。
そして、”水槽の中に飛び込んで溶けた絵の具”という独特な表現が登場しますが、この曲が収録された4thシングル『I LOVE…』のジャケットがまさにそのイメージ写真。
“ただの絵の具”も”水”と交わることによって、誰もが予想だにしなかったような美しい現象を魅せてくれます。
これは”絵の具”と”水”が出会ったからこその出来事であり、その運命的な出会いが実現しない限り、互いが”ただの”絵の具と水としてその役目を終わらせていたはずなのです。
それはこの曲の主人公と”君”との関係性にも当てはまります。
主人公は”君”と運命的な出会いをしたことで、本来ならば気づくことが出来なかったであろう、”愛する人”がいるということの素晴らしさに気づくことが出来たのです。
2番:歌詞の意味
冒頭Aメロ部分の歌詞から。
見えない物を見て笑う君の事を
分かれない僕が居る
美しすぎて目が眩んでしまう
今も劣等感に縛られて生きている
このパートからは、主人公の自信のなさが伺えます。
冒頭の”見えない物”という言葉は、”主人公の知らない所”という意味が込められた言葉なのだと僕は捉えました。
“君”のことを心から愛しているからこそ、自分の知らないところで笑っている”君”を想像すると、少し寂しくなったり嫉妬してしまったりするのかもしれません。
そして更には、”君”と僕は釣り合わないのではないかと考えてしまう。
“君”と出会ったことで改めて、自分自身が”劣等感に縛られて生きていた”ということを強く実感したのです。
続く2番Bメロの歌詞。
I Love I Love 不恰好な結び目
I Love I Love 手探りで見つけて
I Love Your Love 解いて 絡まって
僕は繰り返してる 何度も
自信はないけれど、どうにか主人公は”君”に想いを伝えようともがきます。
しかし中々「I love you」の言葉が出てきません。未完成な言葉の裏には、恐怖や不安、そして劣等感など様々な感情が隠れているのだと思います。
何度も気持ちを言葉にしようと試みるのですが、主人公の目の前には大きな大きな壁が立ちはだかっているのです。
そして2番サビの歌詞がこちら。
レプリカばかりが飾られた銀河
カーテンで作られた暗闇
嘆く人も居ない 鼠色の街の中で I Love
その証を抱き締めて
ここで歌われる”銀河”というのは、”君”と出会う前の主人公の心の中を表した言葉のように感じられます。
“レプリカ”というのは”複製品”という意味を持つ言葉ですが、その言葉通りこれまでの主人公は、何をとっても周りの目を気にしながら、目立たぬように傷つかぬように周りの人たちを真似るように生きてきたのではないでしょうか。
そんな主人公の心の中は、まるでカーテンで作られた暗闇のように何ひとつ彩りのないモノクロの世界。そしてそれは銀河のように果てしなく広いのです。
そしてそんな暗闇の中から救い出してくれた存在こそが”君”であり、その事実こそが”愛ある証”なのだと思います。
主人公はその”愛”を逃さぬようにと、大切に抱きしめているのです。
その後Cメロの歌詞が続きます。
喜びも悲しみも句読点のない想いも
完全に分かち合うより 曖昧に悩みながらも
認め合えたなら
きっと人それぞれ、互いに違う部分があり苦手な部分もあります。
自分にも相手にも完璧な状態を求めてしまうと、何も前に進まないのかもしれません。
2番Aメロ部分でも歌われたように、相手の見えない部分がどこかには必ずあるはずですが、その曖昧な部分に不安になりながらもそれすら認め合えた時、世界が本当の意味で美しく輝くのだと思います。
きっとこれまでの主人公は、自分自身にも二人の関係にも完璧を求めすぎていたのです。
だからこそ悩みもどかしさを感じていたのですが、そんな事実に気づけた時に少し気持ちが晴れやかになるのかもしれません。そして少しずつ二人の距離は縮まっていくのです。
そしてラスサビの歌詞がこちら。
重なる愛の中 濁った感情の中
瞬きの僅かその合間に
君がくれたプレゼントはこの
やけに優しい世界だ イレギュラー
独りじゃ何ひとつ気づけなかっただろう
こんなに大切な光に
普通の事だと とぼける君に言いかけた I Love
その続きを贈らせて
“重なる愛”や”濁った感情”とは、どちらも主人公と”君”の今の関係を表した言葉になります。
二人の距離は確実に近づいているのですが、お互いにまだまだ知らないことや分からない事がたくさんあるのです。しかし主人公が生きる世界は、間違いなく美しいものへと大きく変わりました。
たとえ愛する人と共に過ごす事が難しかったり、短かったりしたとしても、愛する人が出来たという事実そのものが最大のプレゼントだったことに気がついたのです。
こんなにも美しい世界が広がっていることに気づけたのは、君と出会えたからこそのこと。
この世界には、独りだけでは気づくことが出来ない美しいものがたくさんあるのです。
そんなことをVo.藤原さんは、僕たちリスナーに教えてくれているのだと思います。
ラストはこのフレーズで終わります。
受け取り合う僕ら
名前もない夜が更けていく
最後はどんな結末を迎えたのでしょうか。
おそらく主人公は、「I love」のその先を伝えることに成功したのだと思います。
「I love you.」
その言葉を互いに受け取り合い、これ以上にないほどの幸せで美しい夜を迎えるのです。
ぜひ歌詞の意味をじっくりと味わいながら、この曲『I LOVE…』を聴いてみて下さい!
大切な人(モノ)を思い浮かべながら聴きたい一曲です。
聴く人の数だけ『愛』が溢れるはず。
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