Official髭男dism(ヒゲダン)『Laughter』の歌詞とその意味&魅力について解説していきます。
この曲は、4th配信限定シングル『Laughter』としてリリースされた楽曲。
映画『コンフィデンスマンJP プリンセス編』の主題歌として書き下ろされました。
この曲について語られた、作詞作曲を手掛けたVo.藤原さんの言葉を紹介しておきます。
「映画ではずっと、“なにが真実でなにがウソか”ということがテーマとなっています。バンドとして活動していく上でも、実は“なにが真実なのか”というテーマがのしかかってくることがあって。ビジネスとしてはたくさんの方に聴いていただけることが正義だけれど、なによりも大事なのは自分たちが“心の底からいい音楽ができた”と言って、笑えること。“人生にとって、笑える方向に進んでいくことが大事なんだ”という思いを込めています」
Official髭男dism(ヒゲダン)公式Instagramの投稿から。
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後半ではこの楽曲の意味などについて詳しく書いているので、是非最後まで目を通してみてください!
それでは早速『Laughter』の歌詞から紹介していきます。
あくまで筆者自身が解釈したものになるので、一つの参考として受け取っていただけると幸いです。
動画解説:『Laughter』歌詞考察してみた
このブログの内容は下記の動画でも解説中!
Official髭男dism『Laughter』歌詞
歌手:Official髭男dism
作詞:藤原聡
作曲:藤原聡
収録:4th配信シングル『Laughter』
発売日:2020年7月10日(金)
鏡の中を覗いても
羽根ひとつも見つからないけど
空を待ち焦がれた
鳥の急かすような囀りが聞こえる
鉄格子みたいな街を抜け出す事に決めたよ 今
それを引き留める言葉も
気持ちだけ受け取るよ どうも有難う
失うものや 諦めるものは
確かにどれも輝いて見えるけど
秤にかけた 自分で選んだ
悔やむ権利も捨て去ってた
翼は動きますか?本当に飛べますか?
YesもNoも言わずに真っ直ぐに空を見てた
鳥の名前はラフター ケージを壊した
YesでもNoでもなくて
飛びたいとはしゃいでる声だけで
膝を抱えた昨日までの自分を
乗り越えたラフター 今日も歌い続けた
自分自身に勝利を告げるための歌
本当の正しさってものを
風の強さに問い詰められて
行くべき道を逸れて
他の鳥の航路へ迷い込むこともある
乱気流の中でさざめく 光の粒を探して ほら
たとえ紛れ物だったとしても
自分にとっての正しさを
創造してみるよ 大事にするよ
人格者ではなく 成功者でもなく
いつでも今を誇れる人で在りたい
そんな希望抱き 未来図を描き
手放さず生きていたいだけ
現実は見えますか?保証は出来ますか?
YesもNoも言えずに答えに詰まっていた過去を
背に乗せたラフター 予想を覆した
ゴールや距離ではなくて 絶えず響いてた声こそが
孤独な夜にサーチライトにしてた
あの光だった 今やっと気付いた
前例のない大雨に 傘も意味を為さない
それでも胸は熱くなって
海鳴りよりも強く 稲妻よりも速く
羽ばたいて前途を目指して
翼は動きますか?本当に飛べますか?
YesもNoも言わずに真っ直ぐに空を見てた
鳥の名前はラフター ケージを壊した
YesでもNoでもなくて
飛びたいとはしゃいでいる声だけで
膝を抱えた昨日までの自分を
乗り越えたラフター 今日も歌い続けた
自分自身に勝利を告げるための歌
『Laughter』歌詞の意味
この曲のタイトル『Laughter』には、”笑い声”という意味があるのですが、この曲のテーマはまさに『笑顔』。
人生において、自分が心の底から笑えるような選択をすることの素晴らしさや大切さを歌ったこの曲は、作詞作曲を手掛けたVo.藤原さんの実体験が強く反映されているようです。
住み慣れた地元を離れてでも、自分たちにとって本当に大切なもの(音楽)を追い続けるんだという、ヒゲダン自身の決意と覚悟が感じられる言葉が並べられています。
歌詞の中には”鳥”という言葉が何度も登場するのですが、一体それは何を表したものなのでしょうか?
そんなことにも注目しながら、この曲の主人公をVo.藤原さんの姿に重ねて『Laughter』の歌詞考察を進めていきたいと思います。
公式MVの紹介
YouTubeに公開されている公式MVがこちら。
ここからは歌詞解説をしていきます。
1番:歌詞の意味
まずは冒頭Aメロ部分の歌詞から。
鏡の中を覗いても
羽根ひとつも見つからないけど
空を待ち焦がれた
鳥の急かすような囀りが聞こえる
鉄格子みたいな街を抜け出す事に決めたよ 今
それを引き留める言葉も
気持ちだけ受け取るよ どうも有難う
鏡の中を覗く主人公、それがまさにVo.藤原さんのこと。
自分の姿を冷静に客観的に眺めたとき、未来の自分が羽根を大きく広げて、遠くまで羽ばたいているイメージを持つことができない、ということが歌われています。
上京する前のVo.藤原さんには、音楽で成功する未来が全く見えていなかったのです。
その後早速、何度もこの曲に登場する”鳥”という大切なワードが登場。”鳥の急かすような囀り”というフレーズが何を表しているのか、この時点で明確にはなりませんが、”鳥”はおそらく主人公の事を表しているのでしょう。
とにかく音楽で食べていきたいという想いがあるものの、「大丈夫なの?」「現実を見なさい」などと言って、主人公の目の前にはその夢を遮ろうとしてくる人たちが現れるのです。
しかしそれらは、主人公のことを心から愛しているが故のもの。
親や親友など、身近な人だからこそ必要以上の心配をしてしまい、可能性を潰してしまうような言葉を掛けてしまうことってありますよね。
主人公であるVo.藤原さんは、もちろん言葉の裏にある”愛”にしっかりと気付いています。
だからこそ、彼ら彼女らの気持ち(愛)だけは有り難く受け取りますが、最後は自分の心の声に正直に突き進む道を選ぶのです。
続く1番Bメロの歌詞。
失うものや 諦めるものは
確かにどれも輝いて見えるけど
秤にかけた 自分で選んだ
悔やむ権利も捨て去ってた
自分の意に反して、何かを失ったり諦めてしまったりしたとき、それらはいつまでも輝き続ける憧れのようなものに変わっていきます。
「本気でやれば成功してた」と悔やんだり、「俺もあんな人になりたかったな」と憧れ続けたり、美化された姿がいつまでも脳裏にこびりつくのです。しかし、主人公は思います。
そうやって、自分の夢を諦めて憧れの自分を憧れのまま輝かせておくのか、それとも輝きを失う可能性を覚悟してでも本能のままに突き進むのか、どちらが最善の選択なのかと。
そしてこの曲の主人公である藤原さんは、心の声に素直に耳を傾け、音楽で生きる道を選んだのです。
そして1番サビの歌詞がこちら。
翼は動きますか?本当に飛べますか?
YesもNoも言わずに真っ直ぐに空を見てた
鳥の名前はラフター ケージを壊した
YesでもNoでもなくて
飛びたいとはしゃいでる声だけで
膝を抱えた昨日までの自分を
乗り越えたラフター 今日も歌い続けた
自分自身に勝利を告げるための歌
ここで歌われる”翼は動きますか?本当に飛べますか?”という言葉をもっと具体的に表すと、”音楽で生き抜く自信は本当にありますか?”という意味なのだと思います。
主人公はそんな問いを自分自身に投げかけますが、その答えを頭で考えるスキもなく、心と身体はすでに動き出しているのです。
そして、ここでもう一度”鳥”というワードが出てきます。”鳥”の正体は”ラフター”。
“ラフター(Laughter)”とは”笑い声”という意味なので、この曲に登場する”鳥”とは”主人公の心の声そのもの”を象徴した言葉だったのです。
心の底から笑っていられる場所に向かいたいという意志、それこそが”鳥(ラフター)”が意味するものであり、主人公にとってのそれは、”音楽で生きていくんだという意志”のこと。
藤原さんはその心の声に従い、生まれ育った故郷というケージを壊して上京するのです。
成功する確信なんてもちろんなかったはずですが、人生の分かれ道を前に頭を抱えていた自分を、本能だけが突き動かしたのだと思います。
そしてこの曲は、その当時の自分自身に捧ぐ歌でもあるのかもしれません。
遂にここまで来たのだと、これまでの自分とこれからの自分に感謝とエールを送るのです。
2番:歌詞の意味
冒頭Aメロ部分の歌詞から。
本当の正しさってものを
風の強さに問い詰められて
行くべき道を逸れて
他の鳥の航路へ迷い込むこともある
乱気流の中でさざめく 光の粒を探して ほら
たとえ紛れ物だったとしても
自分にとっての正しさを
創造してみるよ 大事にするよ
周りからの反対意見を振り切って、自分の意志を尊重した決断をすると、様々な場面でその選択の”正しさ”について考えてしまうことがあります。
自分の決断は本当に正しかったのだろうか?
もっと周りの意見を聞き入れていれば良かったのではないだろうか?と悩み苦しむのです。
そんな迷いが生まれたとき、人は道を逸れてしまうかもしれません。他の鳥(他の誰か)の言葉に惑わされてしまうことだってきっとあります。
しかしそんな苦しい状況の中でも、必ず自分なりに道を切り拓くと心に決めているのです。
正解の道を探すのではなく、正解の道は創り出す。
主人公にとっての正解の道は、心の底から笑っていられる場所を目指し続けることであり、そうやって自分自身の素直な気持ちを大切に、いつまでも生きていくのだという決意が歌われます。
続く2番Bメロの歌詞。
人格者ではなく 成功者でもなく
いつでも今を誇れる人で在りたい
そんな希望抱き 未来図を描き
手放さず生きていたいだけ
ここで歌われるのは、主人公Vo.藤原さんが目指す人物像について。そして、今ここにいる自分自身の心の在り方がありのままに描かれています。
人格者になりたいとも成功者になりたいとも思わない、僕はただ、今この瞬間に誇りを持って生きていける人間でありたい。
そんな願望を常に心に刻みながら、未来に向かって選択と決断を繰り返していくのです。
そして2番サビの歌詞がこちら。
現実は見えますか?保証は出来ますか?
YesもNoも言えずに答えに詰まっていた過去を
背に乗せたラフター 予想を覆した
ゴールや距離ではなくて 絶えず響いてた声こそが
孤独な夜にサーチライトにしてた
あの光だった 今やっと気付いた
音楽で生きていくことを夢見ていた頃はいつも「現実は見えてますか?」「成功を保証できますか?」という問いかけに、自信を持って答えることが出来なかった主人公。
しかし今や、その当時の夢(ラフター)は現実のものとして実現しています。
そして、その事実に1番驚いているのは自分自身なのかもしれません。
なぜならこれまでの道のりは、ゴール地点が全く見えない暗闇の中を、自分の勘だけを頼りに進み続けていたようなものだから。
もちろん自分を信じて突き進んできたことには変わりないのですが、まさか本当に夢が叶うなんて予想もしていなかったのです。
ここで主人公は、これまでの経験を通してある事実に気づくことになります。
それは、夢を叶えるためにはどんなゴールを目指すのか、現時点からゴールまでの距離が近いとか遠いとか、そんなものは関係ないのだということ。
そして、唯一暗闇の中で目の前の道に光を照らしてくれるのは、いつも自分自身の中で絶えず響いている心の声だということ。
その願望に素直に耳を傾け続けることこそが、夢を叶えるための秘訣なのだということを身を持って理解したのです。
その後Cメロの歌詞が続きます。
前例のない大雨に 傘も意味を為さない
それでも胸は熱くなって
海鳴りよりも強く 稲妻よりも速く
羽ばたいて前途を目指して
昔からの夢が叶ったからと言って、ここで人生のエンドロールが流れる訳ではありません。
これからも大きな壁が、何度も目の前に立ちはだかるはずです。
むしろ”前例のない大雨”と歌われるように、これまでの経験では対処できないほどの困難が、今まで以上に降り掛かってくるかもしれません。
しかし、それでも決して前に進む足は止めないのだと歌うのです。
誰よりも強く速く逞しく羽ばたき、さらなる飛躍を目指して進み続けるのだというこの上ない決意が歌われて、この曲はラストへと向かっていきます。
そうやってVo.藤原さん(Official髭男dism)は、命ある限りどこまでも真っ直ぐに突き進んでいくのです。
(ラスサビは1番サビと同様なので割愛)
ぜひ、歌詞の意味を心に響かせながら『Laughter』を聴いてみて下さい!
自分の心と真っ直ぐに向き合い、素直に耳を傾けよう!と心から思えるような楽曲でした。
個人的にこの曲は、人生のバイブルとしていつまでも聴き続けたい一曲です。
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