緑黄色社会（リョクシャカ）『一歩』の歌詞とその意味＆魅力について解説していきます。
メジャーデビュー後初となるフルアルバム『SINGALONG』の8曲目に収録された一曲。
素直でまっすぐな恋心を歌った曲になっています。
大人になればなるほど、一歩前に踏み出すのって勇気がいりますよね。
緑黄色社会公式インスタグラムに投稿された『一歩』収録アルバム『SINGALONG』のイメージショット。
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後半ではこの楽曲の意味などについて詳しく書いているので、是非最後まで目を通してみてください！
それでは早速『一歩』の歌詞紹介から書いていきます。
あくまで筆者自身が解釈したものになるので、一つの参考として受け取っていただけると幸いです。
緑黄色社会『一歩』歌詞全文
歌手：緑黄色社会
作詞：長屋晴子
作曲：長屋晴子
収録：フルアルバム『SINGALONG』
発売日：2020年4月22日（水）
狭かった視界に映りこんできたのは
あなたの方でしょう
目を逸らしてみても
焼きついて消えないままの
あなたでした
責めているわけでも
浮かれているわけでもない
ただあなたに戸惑っているだけ
歩幅を合わせて
なんと伝えたらいいのでしょうか
見合う言葉が見つからなくて
首元まで向けられた視線も
やり場のなさに怖じ気付いて俯いた
その先に見えたつま先はあなたを捉えてる
私から一歩、近付いてもいいですか
調子などとっくに狂わされてしまったの
あなたのせいでしょう
手につかないルーティン
誰にも見られたくない
そう あなたにだけ
逃げてしまわないの？
離れてしまわないの？
ねえ まだ分からない
どこまで近付いたの
あなたとの距離
世界がこんなに鮮やかなんて知らなかったの
明日がこんなに恋しいなんて初めてなの
いい加減に気付いた
これはつまり落ちてしまった 恋に
なんと伝えたらいいのでしょうか
未だに声が小さく揺れて
なんともないように見えるあなたに
少しばかりね 悔しくなって
なんと伝えたらいいのでしょうか
見合う言葉が見つからなくて
言葉にならない気持ちはいっそ
言葉じゃないもので伝えたくて俯いた
その先に見えたつま先はまだあなたを捉えてる
初めての一歩、使うべきはきっと今だ
『一歩』歌詞の意味＆魅力
この曲『一歩』は、Vo.長屋が作詞作曲した楽曲。
本人曰く、自発的に行動するのが苦手で、基本的に受け身で自己完結しがちだとのこと。
自然と紡がれたナチュラルな歌詞が特徴的で、長屋らしい人間の心の内側に寄り添った一曲に仕上がっています。
サビの冒頭で出てくる”なんと伝えたらいいのでしょうか“というフレーズが印象的。
言葉にできない恋心が全て、このワンフレーズに詰め込まれたような曲です。
公式音源の紹介
『一歩』はMVなどの音源が公開されていないので、フルアルバム『SINGALONG』の全曲Trailerを掲載しておきます。
安定感のあるミディアムバラード楽曲。
長屋のやさしい歌声が、じわじわと心に響いてくるような曲になっています。
前半と後半の歌声の違いにも注目。
ここからは歌詞解説をしていきます。
1番：歌詞の意味
まずは冒頭Aメロ部分から。
狭かった視界に映りこんできたのは
あなたの方でしょう
目を逸らしてみても
焼きついて消えないままの
あなたでした
このパートはこれまでなんとも思っていなかった異性に対し、不思議な気持ちを抱いてしまった自分自身の気持ちを確認する部分。
“狭かった視界“というのは主人公自身の性格についての話。
いつもまっすぐ前を向いて自分だけの道を進みがちな主人公のことを、視界という言葉を使って表現しています。
そんな自分の視界に誰かが入ってくることなんて滅多にないのことなので、とても驚いているようです。
今までのように自分だけの道に戻そうとしてみても、その人の姿が消えることはありません。
いつの間にか忘れられない存在になってしまいました。
それでも強がってみたりしてしまうんです。
続くBメロ部分の歌詞。
責めているわけでも
浮かれているわけでもない
ただあなたに戸惑っているだけ
歩幅を合わせて
自分の心の中に入り込んできた彼に戸惑っている様子。
目の前にいきなり現れた彼を責めているわけでも、今の自分に浮かれているわけでもないんです。
普段こんなにも忘れられない人ができることがない主人公にとって、この感覚が不思議で不思議で仕方なくどうすれば良いのか分からなくなっています。
今主人公にできることは、彼を追いかけるように歩幅を合わせて距離を保つだけ。
そしてサビ部分の歌詞。
なんと伝えたらいいのでしょうか
見合う言葉が見つからなくて
首元まで向けられた視線も
やり場のなさに怖じ気付いて俯いた
その先に見えたつま先はあなたを捉えてる
私から一歩、近付いてもいいですか
いつも受け身な主人公が、勇気を出して自分から近付こうとするパート。
冒頭の歌詞”なんと伝えたらいいのでしょうか“というフレーズは、奥手な主人公を表す大切な言葉です。
夢中になってしまった彼との距離をどうにか詰めたいのですが、そのための言葉が全く見つからない様子。
こんな経験をしたことがない主人公は、何を伝えれば良いのか分からず軽いパニック状態になってしまっています。
彼もこちらに視線を向けているのに、チャンスが来ているのに、どうすれば良いのか分からず前を向くことができなくなっている様子。
それでもこれまでの自分とは違って、体の向きはしっかりと彼を捉えています。
受け身な自分も今回ばかりは自分から近づきたい。
そんな気持ちを彼に確かめる様に、心の中で”私から一歩近づいていいですか”と問いかけています。
1番の歌詞は、主人公が自分の気持ちを確かめながらも、自ら一歩踏み出そうともがく主人公の姿が描かれている様でした。
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2番：歌詞の意味
まずは冒頭部分から。
調子などとっくに狂わされてしまったの
あなたのせいでしょう
手につかないルーティン
誰にも見られたくない
そう あなたにだけ
どうにもできない彼への気持ちのせいで、調子が狂ってしまっている様子。
いつものルーティンも、普段当たり前の様にこなしていることも、何もかもがうまくいかなくなっています。
彼のことが気になって手につかないんです。
いつも冷静沈着に振舞って来た自分だから、こんな自分を誰にも見せたくない。
気になる彼にだけ見てもらいたい。
そんな気持ちを歌っています。
続くBメロ部分の歌詞。
逃げてしまわないの？
離れてしまわないの？
ねえ まだ分からない
どこまで近付いたの
あなたとの距離
自分が戸惑っているうちに、彼がいなくなってしまうことが怖くなっています。
もたもたしてると離れていってしまうのではないか。
そんな不安が襲って来ている様です。
距離を詰めようと自分なりには頑張っているつもりだけど、どのくらい縮まっているのか、それとも距離が広がってしまっているのか、主人公には全く分かりません。
とにかく不安で不安で仕方ないんですよね。
サビ前のCメロ歌詞部分。
世界がこんなに鮮やかなんて知らなかったの
明日がこんなに恋しいなんて初めてなの
いい加減に気付いた
これはつまり落ちてしまった 恋に
ここで初めて自分が恋に落ちてしまっていることに気づきます。
分かっていたはずだけど、ここでやっと自分の気持ちにまっすぐ素直に向き合うことができる様になったんです。
恋をする楽しさやワクワクする感情、何もかも初めての経験に戸惑いながらも、確かに自分の気持ちが目の前の彼に向いていることを再確認しています。
異世界に飛び込んだ様な、そんな感覚になっているのかもしれません。
ラストのサビ部分の歌詞がこちら。
なんと伝えたらいいのでしょうか
未だに声が小さく揺れて
なんともないように見えるあなたに
少しばかりね 悔しくなって
なんと伝えたらいいのでしょうか
見合う言葉が見つからなくて
言葉にならない気持ちはいっそ
言葉じゃないもので伝えたくて俯いた
その先に見えたつま先はまだあなたを捉えてる
初めての一歩、使うべきはきっと今だ
1番のサビ部分と違うのは、主人公の気持ちが確実に前向きに進んでいる点。
なんと伝えたらいいのかは分からないけど、分からないなりに発した言葉は小さく震えてしまいます。
勇気を出して近付こうとするのに、気になる彼はそんな私に気づいてくれない。
そんな彼の姿に悔しささえも感じている様。
どうすれば良いのか分からず、自分の気持ちをうまく言葉にすることもできない主人公は、言葉ではない何か（態度や雰囲気）で伝えようとうつむきます。
今”一歩”踏み出すチャンスが来ている。
そんな感覚を胸に、恋を前に進めようともがく人間模様が描かれています。
ぜひ歌詞の意味をなぞりながら『一歩』を何度も聴いてみてください。
等身大で描かれた恋心に共感できるかもしれません。
そして同時に、
自分自身の背中も押してくれるはずです。
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『一歩』収録アルバム紹介
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