1日の始め方はとても重要です。
なぜなら1日の始まり、特に朝の気分がその日全体のパフォーマンスに大きく影響を与えるからです。
ペンシルベニア州立大学でのある研究結果では、1日の始まり(朝目覚めた時)に「嫌な日になりそうだ」とストレス予測をした場合、その日に嫌なことが起こったかどうかは関係なく脳に悪影響を与えるということが発表されています。
以前このようなツイートをしました。
1日の始め方はとても重要
気持ちよく起きたか
嫌々起きたか同じだけ寝て同じ時間に起きても
1日のパフォーマンスが段違い朝起きて好きな音楽流すとか
気合の一言を叫ぶ「よし!」とか自分なりの盛り上げスイッチを探しておくと、1日が充実する。
— 荒井貴裕 / ゆるっとエモく生きる人 (@Takahir0_arai) January 17, 2020
自分なりの朝の気分をあげるスイッチを見つけられるか否かが、今後の生活の質を左右すると言っても過言ではありません。
今回はペンシルベニア州立大学の研究内容の紹介と、実際に1日のパフォーマンスを上げ、充実した1日を過ごすためのコツを書いていきます。
この記事は、
- 充実した1日を過ごしたいと思っている方。
- なんとなく毎日がつまらないなと感じている方。
- 夢や目標がある方。
- 人生の時間をできるだけ有意義にしていきたい方。
そんな方に是非読んでいただきた内容です。(ほとんど全ての人がどれかに当てはまりそうですね、、)
朝の気分が、その日全体のパフォーマンスを決めてしまう
皆さんは毎朝気持ちよく起きることができていますか?
1日を気分良くスタートすることができれば、もしかするともっと充実した生活を送ることができるかもしれません。
まず導入で少しご紹介した、ペンシルベニア州立大学で行われた研究とその衝撃的な研究結果について詳しくお伝えします。
学術誌『The Journals of Gerontology series b』に掲載されたこの論文は、1日の始まり(朝目覚めた時)に「嫌な日になりそうだ」とストレス予測をした場合、その日に嫌なことが起こったかどうかは関係なく脳に悪影響を与えるという研究結果を発表しました。
この研究結果で注目すべき点は、その日1日のストレス体験の有無は関係ないという点です。
さらに詳しく言えば、1日の始まりにストレス予測をした場合、その日に体感したストレスレベルにほぼ関係なく脳のワーキングメモリーという機能が低下すると言っています。
ワーキングメモリーとは短期記憶に必要な機能であり、脳が短期的な情報を蓄積したり処理したりするために必要不可欠な機能です。
ワーキングメモリーが機能低下を起こすと情報処理能力が欠如し、仕事でのうっかりミスが増えてしまったり集中力や自制心が低下してしまったりと、様々な日常生活への悪影響を及ぼすようになってしまうのです。
下記に具体的な研究内容を記します。
研究対象
- 240名の男女(25歳〜65歳)
研究期間
- 2週間
実験内容
- 1日7回アンケートを実施(起床時1回、日中5回、就寝前1回)
- 被験者はスマートフォンアプリでアンケートに回答
- 朝と夜は「今日(明日)はどんな1日になりそうか?」という質問
- 日中は、その時やっていることや気分について記録
- 1日5回、短期記憶をチェックするための簡単なタスクを実施
朝に「嫌な日になりそうだ」というストレス予測で始まった場合、その影響は特にその日の夕方から夜にかけて顕著に現れるという研究結果もどう研究チームが発表しています。
そしてもう1つ、夜のストレス予測は次の日のワーキングメモリー機能の低下に与える影響は少ないということ。
以上より、とにかく朝のストレス予測をできるだけ排除し、どれだけ良いマインドセットで1日を始められるかがその日全体のパフォーマンスを左右するということが分かります。
自分の気分を上げるスイッチを見つける
ほとんどの人が充実した毎日を過ごしたい。最高のパフォーマンスを発揮していたい。そう考えていると思います。
上記の研究結果からも分かるように、とにかく朝のマインドセットを良いものにしていく必要がありそうです。
その為にまず、自分の気分が上がるのはどんなときなのか、そのスイッチがどこにあるのかを探すことから初めてみましょう。
- 何をしているとき?
- どんなことを考えているとき?
- 誰と一緒にいるとき?
- どこにいるとき?
今までの自分を振り返り、考えてみてください。どんな些細なことでも、自分が心から楽しんでいた瞬間や充実していると感じられた瞬間を探してみてください。
それさえ見つかれば、気分が下がりそうになったときや朝起きたときにその状況を意識的に作ってあげればいいのです。
自分の気分は自分でしかコントロールすることはできません。その為にも、正しく自分を理解することから始めましょう!
例えば僕の場合は、
- アリババの創業者であるジャック・マーの動画を見る。
- アップテンポのお気に入りの曲を流す。
- シャワーを浴びて体をスッキリさせる。
- 自分のドリームリストを眺める。
- 朝は少しおしゃれなカフェで仕事をする。
- 5分間のマインドフルネスで無心になる。
- 起きたら「よし!」と気合の一言を叫ぶ。
- などなど
こんなことを実際に行なっています。これらが全て僕の気分を上げるスイッチです。
それでもどうしても気が病むようなストレス予測をしてしまったり、実際にストレスレベルの高い体験が待ち受けていたりする日は、自分へのご褒美を事前に決めてその日の終わりに用意してあげましょう。
どんなに大変なことが待ち受けていてもその後の楽しいことを想像することができれば、ワーキングメモリー機能の低下を最低限に抑えることができます。
朝の時間だけでも「これから起こることはもしかしたら楽しい出来事のなのかもしれない」と脳を錯覚させることができれば、効果ありです。
加えて、待ち受けているストレス体験を前向きに捉えることも大切になります。
ここまで、ペンシルベニア州立大学の研究内容の紹介から、具体的に朝の気分を上げる方法まで書いてきました。
最後に大切なポイントをまとめておきます。
- 脳のワーキングメモリー機能の低下に、その日1日のストレス体験の有無は関係ない。
- 1日の始まり(朝目覚めた時)の「嫌な日になりそうだ」ストレス予測が、その日1日のパフォーマンスを低下させる。
- 自分の気分が上がる状態を理解しておくことが大切。
- 意識的に朝を充実させることで、最大限のパフォーマンスを引き出すことができる。
是非自分の気分を上げるためのやる気スイッチを探してみてください!
本来持っているパフォーマンスを最大限に発揮して、充実した生活を送りましょう!
参考文献:
https://academic.oup.com/psychsocgerontology/article/74/1/38/4996223