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YOASOBI『ハルジオン』歌詞【意味&考察】花言葉『追想の愛』が意味するものとは?

YOASOBI『ハルジオン』歌詞【意味&解釈】|花言葉『追悼の愛』が意味するものとは?

YOASOBI(ヨアソビ)『ハルジオン』の歌詞とその意味&魅力について解説していきます。

この曲は、3rd配信限定シングル『ハルジオン』としてリリースされた楽曲。

今回もこれまでのYOASOBI作品と同様、原作小説を元にして歌詞が描かれています

原作は、小説家の橋爪駿輝さん著『それでも、ハッピーエンド』という短編小説です

1人の女性を主人公として、過去の恋愛への憂いや現状の生活への焦燥感の中で、何とか前に進みだそうとする姿が描かれていきます

原作を読んでからこの曲を読み解いていくと、より歌詞の理解が深まるかもしれません。

『それでも、ハッピーエンド』(5分ほどで読めます)

 

 

後半ではこの楽曲の意味などについて詳しく書いているので、是非最後まで目を通してみてください!

 

それでは早速『ハルジオン』の歌詞から紹介していきます。

あくまで筆者自身が解釈したものになるので、一つの参考として受け取っていただけると幸いです。

 

動画解説:『ハルジオン』歌詞考察してみた

このブログの内容は下記の動画でも解説中!

YOASOBI『ハルジオン』歌詞

楽曲情報

歌手:YOASOBI
作詞:Ayase
作曲:Ayase
収録:3rd配信シングル『ハルジオン』
発売日:2020年5月11日(月)

過ぎてゆく時間の中
あなたを思い出す
物憂げに眺める画面に映った二人
笑っていた

 

知りたくないほど
知りすぎてくこと
ただ過ぎる日々に呑み込まれたの
それでもただもう一度だけ会いたくて

 

あなたの言葉に頷き信じた私を
一人置き去りに時間は過ぎる
見えていたはずの
未来も指の隙間をすり抜けた
戻れない日々の欠片と
あなたの気配を
今でも探してしまうよ
まだあの日の二人に手を伸ばしてる

 

境界線は自分で引いた
「現実は」って見ないフリをしていた
そんな私じゃ
見えない見えない
境界線の向こうに咲いた
鮮烈な花達も
本当は見えてたのに

 

知らず知らずの内に
擦り減らした心の扉に鍵をかけたの
そこにはただ美しさの無い
私だけが残されていた

 

青すぎる空に目の奥が染みた
あの日の景色に取りに帰るの
あなたが好きだと言ってくれた私を

 

誰にも見せずに
この手で隠した想いが
今も私の中で生きている
目を閉じてみれば
今も鮮やかに蘇る景色と
戻れない日々の欠片が
映し出したのは
蕾のまま閉じ込めた未来
もう一度描き出す

 

あの日のあなたの言葉と
美しい時間と
二人で過ごしたあの景色が
忘れてた想いと
失くしたはずの未来を繋いでいく
戻れない日々の続きを歩いていくんだ
これからも、あなたがいなくても
あの日の二人に手を振れば
確かに動き出した
未来へ

 

『ハルジオン』歌詞の意味&魅力

この曲のタイトル『ハルジオン』とは、4〜6月に咲くピンク色の花の名前になります。

よく道端で見かけるような雑草なのですが、花言葉は『追想の愛』

その花言葉の通り、この曲では過去の恋愛を憂う主人公の姿が描かれていくのです。

自分の人生に投げやりになるようなネガティブな感情と、そんな自分から一歩抜け出して前に進みだそうとするポジティブな感情、相反する2つの感情の中に生まれる心の葛藤が鮮明に描かれています

公式MVの紹介

こちらがYouTubeで公開されている『ハルジオン』公式MV。

 

ここからは歌詞解説をしていきます

1番:歌詞の意味

まずは冒頭Aメロ部分の歌詞から。

過ぎてゆく時間の中
あなたを思い出す
物憂げに眺める画面に映った二人
笑っていた

“あなたを思い出す”という歌詞の”あなた”とは、主人公の女性が過去に付き合っていた男性のことを示した言葉になります

不本意に終わってしまった過去の恋愛を頭の中で回想する毎日。

そんな毎日の中で主人公は、過去の美しい思い出に押しつぶされるように、切なすぎる時間を過ごしているのかもしれません

手元のスマホを見れば幸せだった頃の思い出が詰まっていて、どんなに時間が経っても昔の彼の姿が鮮明に蘇ってくるのです

 

続く1番Bメロの歌詞。

知りたくないほど
知りすぎてくこと
ただ過ぎる日々に呑み込まれたの
それでもただもう一度だけ会いたくて

“知りたくないほど知りすぎていく”ということ、それは彼の好きなところだけではなく嫌な部分までもが見えてしまうという意味になります。

本当は知りたくなかったけれど、
彼の気持ちが自分から離れていることに気付いてしまうのです

新社会人となった主人公が慣れない仕事に忙殺される日々を過ごしているうちに、2人の心は少しずつ離れていってしまったのかもしれません

そして最後は”別れる”という決断をしたはずなのに、どこか諦めきれずに未練を残している主人公の姿が描かれています

もう一度会いたい。

その気持がいつまでも消えずに苦しむのです

 

そして1番サビの歌詞がこちら。

あなたの言葉に頷き信じた私を
一人置き去りに時間は過ぎる
見えていたはずの
未来も指の隙間をすり抜けた
戻れない日々の欠片と
あなたの気配を
今でも探してしまうよ
まだあの日の二人に手を伸ばしてる

“あなたの言葉”は、原作の中では「卒業しても、俺らはなんも変わんないよ」という言葉として描かれています。

そんな言葉をまっすぐに信じていた主人公でしたが、その後まもなく主人公は1人置き去りになってしまうのです

2人でいつまでも一緒に幸せになるんだ!という未来の姿が、あっという間に崩れ落ちてしまいました。どうしてだろうか。どうしてこんなことになってしまったのだろうか。

頭を抱えてどれだけ嘆いても、幸せだった頃の日々が戻ってくることはありません

そんな現実を前に、主人公は絶望を抱えているのです

 

2番:歌詞の意味

Cメロの歌詞から始まります。

境界線は自分で引いた
「現実は」って見ないフリをしていた
そんな私じゃ
見えない見えない
境界線の向こうに咲いた
鮮烈な花達も
本当は見えてたのに

“自分で引いた境界線”とは、自分から別れを告げたということを表した言葉。

そしてもう一つ、原作を読まなければ読み取れないことなのですが、このフレーズには夢を諦めた自分自身の姿が同時に投影されていることも分かります

同じ夢を持ち切磋琢磨し合った昔の友人が、今も変わらずに夢を追いかけているのに対し、主人公はいつしかその夢を諦めてしまっていました。

恋人との関係性を終わらせたことも、夢を諦めてしまったことも、どちらも結局主人公が現実から目をそらせてしまったが故の結末だったのです

その先に全く希望がなかったわけではなく、むしろその先には”鮮烈な花達”と表現されるような、輝かしい未来が見えていたのかもしれません。

彼と幸せな日々を過ごす自分や夢を叶えて輝く自分の姿、そのどれもが見えていたはずなのに、いっときの感情や心の脆さによって自ら手放してしまったのだと思います

そして少しずつ冷静さを取り戻していく中で、じわじわと後悔の念が襲ってくるのです

 

続く2番Bメロの歌詞。

知らず知らずの内に
擦り減らした心の扉に鍵をかけたの
そこにはただ美しさの無い
私だけが残されていた

知らず知らずの内に心を擦り減らし、心の扉に鍵を掛けていたことに気付いた主人公。

心の余裕をなくし、何もかもを投げやりたい気持ちになっていたのかもしれません

そこにあったのは、スカスカになってしまった自分自身だけだったのです。

輝きを失い屍のようになってしまった自分自身だけだったのです

そんな現実に気付いたときに人は、ふと我に帰るのかもしれません

 

その後2番B’メロが続きます。

青すぎる空に目の奥が染みた
あの日の景色に取りに帰るの
あなたが好きだと言ってくれた私を

そして遂に、主人公は少しずつ前を向き始めます

見上げると広がっている青すぎる程に眩しい空が、昔の自分を思い出させてくれるのです。

あのときのように輝いていた自分を取り戻したい。あなたが好きだと言ってくれていた頃の私を取り戻したい

そんな主人公の強い想いが伝わってくるような言葉が並んでいます

 

そして2番サビの歌詞がこちら。

誰にも見せずに
この手で隠した想いが
今も私の中で生きている
目を閉じてみれば
今も鮮やかに蘇る景色と
戻れない日々の欠片が
映し出したのは
蕾のまま閉じ込めた未来
もう一度描き出す

ここでは、明確に新しい一歩を踏み出す主人公の姿が描かれていきます

“この手で隠した想い”というのは、主人公が心に閉じ込めてきた自らの理想の姿のこと。

その想いはどんなときも変わることなく、心のどこかには存在しているのです

そしてこれまでは、過去や今ある自分に悲観的になっていた主人公ですが、今はその過去や現状の状態をも肯定できるようになっているのかもしれません。

目を閉じるといつも脳裏に蘇ってきていた彼と過ごした美しい過去は、これまでは自分を苦しめるものであったはずなのに、少しずつその過去を前に進むためのエネルギーに変えられるようになってきたのでしょう

終わってしまった彼との関係も、諦めてしまった夢も、それは主人公の人生の終了を意味するものではありません

ただ花開くことなく蕾のまま心の中に閉じ込められていただけで、決して枯れてしまった訳では無い。だからこそ前に進む意志さえあれば、また美しい日々を取り戻すことができるのです

 

最期はラスサビのこの歌詞。

あの日のあなたの言葉と
美しい時間と
二人で過ごしたあの景色が
忘れてた想いと
失くしたはずの未来を繋いでいく
戻れない日々の続きを歩いていくんだ
これからも、あなたがいなくても
あの日の二人に手を振れば
確かに動き出した
未来へ

改めて、前に進む決意を自分自身に確かめるような言葉が歌われます。

理想と現実の間で葛藤を抱え続けてきた主人公ですが、今ではその苦しい日々こそがこれからの未来を充実させてくれるものだと思えている様子

彼と別れたあの日、夢を諦めたあの日に戻ることはできないけれど、そのとき失ったはずの未来をまた繋ぐことは必ずできるのです。

過去にすがる必要もなければ、今ここにいる自分自身に絶望する必要もない

そう確信する主人公は、まだ見ぬ理想の未来に向けて着実に進み始めます

 

 

ぜひ歌詞の意味をじっくりと味わいながら、この曲『ハルジオン』を聴いてみて下さい!

原作小説を合わせて読むことで、より一層YOASOBIの魅力を発見できるかもしれません

 

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